TOKYO MX(地上波9ch)朝のニュース生番組「モーニングCROSS」(毎週月〜金曜7:00〜)。1月12日(火)放送の「オピニオンCROSS neo」では、弁護士の阪口采香さんが“海賊版漫画”について述べました。

◆改正著作権法施行でダウンロードも違法に

インターネットに漫画などを無断掲載する「海賊版サイト」の被害が再び深刻化し、2020年11月の被害相当額だけでも350億円にのぼることがわかりました。そんななか、海賊版と知りながらダウンロードすることを違法とする「改正著作権法」が1月1日から施行され、今後の動向に注目が集まっています。

これまではダウンロードが違法となるのは音楽と映像だけでしたが、改正著作権法により1月からは漫画や小説、論文など全ての著作物に拡大されました。そもそも全ての著作物を規制すべきという話があったものの、「国民の情報収集が萎縮してしまうんじゃないかというところで見送られてきた部分もあった」と阪口さん。しかし、海賊版による被害が減らないことから対象を拡大。一方で、悪質なものだけが違法となるよう例外も設けられています。

◆スクショや二次創作・パロディも違法になる?

例えば、違法にダウンロードされた海賊版と知った上でスクリーンショットを撮るのは違法。これはスクリーンショットが広い意味で保存に含まれるから。一方で、海賊版漫画の1コマだけをダウンロードするのは違法ではありません。というのも、例外の1つに軽微な場合と定められていることから、「たくさんある漫画のうちの1ヵ所だったり、画質がすごく粗い場合などは軽微なものと考えられる」と阪口さんは解説。また、原作者の許可がない二次創作やパロディも違法にはなりませんが、写真1枚をダウンロードすることは違法となります。

まとめると、例外となるのは「軽微な場合」と「二次創作やパロディ」。さらには「著作者の利益を侵害しない正当な理由がある場合」、「海賊版と知らなかった場合」も違法になりません。

MCの堀潤は「海賊版と知らなかった」ということに対し、どう立証するのか疑問視していましたが、今回は過失も違法にならず、「知らなかったということも違法にならないと明確に定められている」と阪口さん。現実的には立証は難しいとしながらも、「あくまで意識付けとして、ダウンロードする側も違法になるということはいいことなのかなと思う」と見解を述べます。

また、刑事罰が科される場合については、正規のものが有償で提供されている場合や反復・継続して行われる場合など悪質なものに限られています。

最後に阪口さんは私見と前置きし、「元来、海賊版のアップロードは違法でしたが、それだけではダメだから今回ダウンロードも違法になったと思っている」と吐露。要はアップロードが違法であることを知りながらも利用する人が多く、そんな利用者側を取り締まらないがゆえに製作者・作家側の被害が深刻になってしまったことが今回の改正に繋がったと推察。

今回の改正で利用者側にも注意喚起することで、「ちゃんと作家に敬意を払って読むようにしようという意識改革に繋がればいい。作家に正規のお金がちゃんと入り、それで創作意欲が増し、新しい著作物が出てくるようになるといいなと思う」と話していました。

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<番組概要>番組名:モーニングCROSS放送日時:毎週月〜金曜 7:00〜8:00 「エムキャス」でも同時配信レギュラー出演者:堀潤、宮瀬茉祐子番組Webサイト:https://s.mxtv.jp/morning_cross/番組Twitter:@morning_cross