TOKYO MX(地上波9ch)朝のニュース生番組「モーニングCROSS」(毎週月〜金曜7:00〜)。「オピニオンCROSS neo」では、「東洋経済オンライン」編集部長の武政秀明さんが“本当の働き方改革とリーダー論”について述べました。

◆コロナ禍でも業績面で大健闘「すし銚子丸」

新型コロナウイルスの影響で飲食店は苦しい状況が続くなか、関東を中心に展開している回転寿司「すし銚子丸」は一時大きな損失を計上しましたが、2020年6月以降は黒字に転換。コロナ危機を乗り切るヒントは「働き方改革」にあったということです。

直近の中間決算では売り上げは減ったものの利益アップ。再び緊急事態宣言が発出され、厳しくなることが予想されるも、武政さんは「(コロナ禍で)赤字の会社も数多くあるなかで健闘している」と銚子丸を高く評価。

ここに至るまでにはさまざまな施策を試みてきたそうで、なかでも注目すべきは働き方改革。外食産業は100人採用してもそのほとんどが辞めてしまうような厳しい状況のなか、銚子丸は3〜4年前から社員の定着率向上と採用強化を目指し、方針を店舗数拡大からタッチパネルの導入など効率化に転換。さらには誰より早く出社し遅くまで働くなどの古い慣習を打破すべく、意識改革のための5つの施策に取り組みました。

まずは店舗ごとにピーク時間が異なるので、それに合わせた営業時間設定とシフト制の徹底。2つ目は給料で、固定時間外手当はそのままにした上で残業時間を減らし、かつ基本給も上げ、残業費もしっかり整備。3つ目は有給休暇取得の推奨で、その結果2018年は従業員全員で1,400日だったものが現在は5,000日に増加。4つ目は休業日を設定すること。そうすることで社員のストレスは軽減し、やる気がアップ。そして最後は男性育休取得の推進です。その他にもさまざまな改革を進め、結果的に家族も含め従業員に愛される会社となり、定着率向上とともに、優秀な新卒社員が入るようになったと言います。

◆組織はリーダーありき…今の日本はリーダー不在!?

現社長の石田満さんは銚子丸生え抜きの社員ではなく、外食産業以外の業界からの転身者ですが、これが功を奏していると武政さん。「慣習や業界の常識、しがらみなどに捉われにくいからこそ改革は進んでいると思う」と分析。また、創業者も鬼籍に入る前の2014年に石田さんを後継に指名しており、武政さんは「これも見事な采配」と絶賛。「おそらく自分では(会社を)変えられないから、変えてくれる人を後継に指名して変えてほしかったんじゃないか」と先代の思いを慮ります。

総じて武政さんは「リーダーがしっかりしているから組織は目的を持って回る」と提言。そして、会社から今の日本へと焦点を移し、「リーダー不在みたいな感じがするので、菅首相にもう少しその辺りを考えてほしい」と訴えます。

また、働き方改革にしてもリーダーはやろうと促すだけでなく「旗振りしないといけない」と武政さんは指摘し、改めて銚子丸がコロナ禍で休業日を設け、従業員を休ませても売り上げを下げていないことに驚嘆していました。

ハピキラFACTORY代表の正能茉優さんは武政さんの話を聞き、働き方改革に対する印象に変化が。コロナ以前は、より楽しく、可能性を広げるような“攻めの働き方改革”だったものが、今では“守りの働き方改革”に。「現状をいかにキープし、社員を守っていくか、そういうところにも効いてくるんだなと思った」と感想を述べていました。

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<番組概要>番組名:モーニングCROSS放送日時:毎週月〜金曜 7:00〜8:00 「エムキャス」でも同時配信レギュラー出演者:堀潤、宮瀬茉祐子番組Webサイト:https://s.mxtv.jp/morning_cross/番組Twitter:@morning_cross