TOKYO MX(地上波9ch)朝の報道・情報生番組「堀潤モーニングFLAG」(毎週月〜金曜7:00〜)。「フラトピ!」のコーナーでは、“脱マスク論争”について深掘りしました。

◆まだまだマスクを着用すべき? マスク論争勃発

コロナ禍に入って2年以上が経過し、最近は政治の場でも語られることが増えてきた「脱マスク論争」。その発端となったのは、4月20日に日本医師会・中川会長が発した「ウィズコロナでマスクを外す時期が日本に来るとは思っていない」との発言。これに対し、ネット上では不満が噴出。マスクが必要か・不要かという議論に発展しました。

中川会長の発言を受け、2人の大臣も反応。後藤厚労大臣は「マスクの着用は極めて重要」、山際経済再生大臣は「外にいるときは、もうマスクはいらないと思う」と発言しています。

その後、4月27日には中川会長が「当面は(マスク着用の)ご協力をいただきたい」とする一方で、熱中症予防を優先し「(人が混雑していない屋外では)外す対応を取っていただきたい」とも。

コロナ禍において、諸外国では法律でマスク着用を義務化した国があるなか、日本は呼びかけのみ。それでもみんなマスクをしてきました。背景には“マスク警察”なる言葉が生まれたように、マスクをしていない人に対する視線、疎外感が生まれた現場があったことも確かです。

生理への理解を広げる団体「#みんなの生理」共同代表の谷口歩実さんは、コロナでマスク着用が徹底されたものの「日本人はそれ以前も花粉症やインフルエンザなどでマスクをしてきた国でもあるので、二元論的に“する・しない”ではなく、状況に応じて柔軟に決められれば」と希望。しかし、呼びかけとなると責任の所在が不明確で「(現状では)保障がないまま進んできてしまっているので、それは課題」と危惧します。

他方、NPO法人「あなたのいばしょ」理事長の大空幸星さんは「もうマスクをつけるという呼びかけはやめるべき。マスクをする・しないは個人の判断でいいと思う」と自身の考えを明らかにしつつ、「自由という観点で見ていかないといけない」との補足も。

大人はマスクをつける・つけないの自由がある一方で、大空さんは「子どもたちは自由がない」と指摘。親や先生が「マスクをつけなさい」と言えば、つけざるを得ないため、「自由のない子どもたちにまでマスクをつけることを強制するのはおかしい」と異議を唱えます。そして、「一元的に(マスクをつけさせるのを)やめ、『つけたい人がつければいい』というふうに変わるべき」と主張。

◆海外では相次いでマスク着用義務が撤廃に

海外では、まず1月にイギリスで着用義務が撤廃。アメリカやスペインなどでは、公共交通機関や病院など感染リスクの高い地域を除き撤廃されています。そして、韓国でも5月2日から屋外での着用が撤廃に。

日本はそもそも義務化されていないため“撤廃”という概念はなく、判断は各自委ねられていますが、キャスターの田中陽南は「韓国を見ても定義がしっかり発表されている。わかりやすい部分はあると思う」と日本と諸外国との違いを指摘。

街頭で取材をしてみると、「マスクは外したいが、半数以上の人が外し、世間の雰囲気的にいらないとなったら外す」(自衛官・20歳)、「(コロナが)人が死ぬような病気ではなくなったときがマスクを外すとき」(学生・20歳)、「(マスクを外すのは)コロナ前の状況になったら。コロナが全くなくなったら」(会社員・31歳)、「マスクを外してもいいという医学的・科学的な根拠、明確な理由がないと外せない」(会社員・51歳)といった意見がありました。

こうした意見に大空さんは、「日本は“同調圧力”が強いので、みんな人目を気にしている。規制や義務化云々という話ではなく、国が『マスクをつけなくていい』と呼びかけさえすれば、みんな外すと思う」と日本独自の風土や国民性が大きく関与していると話します。

そして、マスクをつけ続けることによる子どもへのデメリットとして、表情が読み取れなくなったり、免疫が獲得できなかったり、大人が子どもの体調不良を見逃したり、などといった点を挙げ、「間違いなく(子どもの)生育に影響が出ている」と危惧します。

とりわけコミュニケーションに関して「人間は“非言語コミュニケーション”と言って、息づかいや目の動きなどさまざまなところでコミュニケーションをとっているが、(マスクを着用することで)これができなくなるのは、パーソナリティにも非常に大きな影響を及ぼしている」と案じ、総じて「この辺りでそろそろ『みんなマスクをつけましょう』と言うのは、やめるべき」と改めて訴えます。

◆今こそ日本の民主国家としての矜持を示す時

専門家はどう見ているのかと言えば、政府分科会・尾身会長は「対策は二者択一の時代は過ぎた」としています。社会経済活動に関しては「行動制限をするのか」、「しないのか」。医療提供体制に関しては「保健所が入院調整や濃厚接触者管理をするのか」、「地域の医療機関や在宅診療をするのか」。この4通りの考え方を使い分けていくとしています。

また、一般の診療所での対応を目指すも、コロナの診療経験のない診療所の協力は得づらいとし、緩和は段階的に慎重にすべきとも。政府は今までのコロナ対応を検証する新たな有識者会議を設置する方針で、6月を目処に提言をまとめるということです。

この「新たな有識者会議」に「納得がいかない」と不満を露わにしたのは、キャスターの堀潤。「これまでの有識者に、この2年間の蓄積に基づいた深まった議論をし、検証してほしい」と切望します。

さらには、今回の問題のなかで最も議論すべきこととして、法治国家においては明文化された法令や条例などがあり、それは議論と検証を重ねた上で決められているのだが、コロナ禍ではそうではないなかで要請や自粛を促され、従わなければ社会的制裁が待っているとあって「民主国家としてのありようが、本当にこのままでいいのか」と問題提起。

この意見に、谷口さんも同意し「選挙の時などもそうだが、(日本人は)なんとなく空気に飲まれ何かするといったことが結構あると思うので、コロナをきっかけにいかに日本として民主主義国家を作っていくかをきちんと議論していかなくてはいけない」と後押しします。

大空さんは「本来、全てのことは法的根拠に基づくべきだが、そうではない状況が作り出されてしまった以上は、国のトップなりが『マスクをつけなくていいですよ』と言わないと元に戻らない。残念ながら、それが今の現状」と嘆きます。その上で、まずはそこを正し、「同じようなことが起きないように法的根拠に基づいた対策を打っていきましょうということ」と注意を促していました。

※この番組の記事一覧を見る <番組概要>番組名:堀潤モーニングFLAG放送日時:毎週月〜金曜 7:00〜8:00 「エムキャス」でも同時配信キャスター:堀潤(ジャーナリスト)、田中陽南(TOKYO MX)番組Webサイト:https://s.mxtv.jp/variety/morning_flag/番組Twitter:@morning_flag