TOKYO MX(地上波9ch)朝の報道・情報生番組「堀潤モーニングFLAG」(毎週月〜金曜7:00〜)。放送では、政府が推進する“不登校特例校”について議論しました。

◆過去最多を記録した不登校児童生徒への支援策

不登校の児童生徒が増えていることへの対応として、文部科学省の有識者会議は「不登校特例校」の設置促進を柱とした提言を大筋で了承。これは勉強の遅れや学習意欲に合わせた教育課程を編成でき、4月時点で10都道府県の小中高21校が指定されています。

また、提言では自治体が設ける不登校支援センターが、自宅から出られない子どもにオンライン指導を行うよう要請しています。なお、2020年度に小中学校を30日以上欠席した不登校の児童生徒は約19万6,000人で過去最多となっています。

過去に不登校を経験している株式会社ゲムトレ代表の小幡和輝さんは、不登校児童生徒数が5年前は約13万人だったものの、そこから急激に増加していることを示唆。その対応策としては「選択肢を増やすことが必須」とし、今はとても良い流れと評価しつつ、「民間がフリースクールという形で不登校の子どもたちの居場所作りをしているが、(どこも)かなり疲弊している」と危惧。そうした現状から、不登校特例校のようなインフラを制度として作ることを歓迎します。

一方、生理への理解を広げる団体「#みんなの生理」共同代表の谷口歩実さんは、選択肢が増えることは重要としながら「“隔離”だけではない対応」を主張。不登校の子どもたちを隔離することで、「通常の学級の中では見ないことにしているんじゃないか」と指摘します。

不登校特例校のような場所が充実することも大事ながら「約20万人も不登校の子どもがいるということは、現行の学校も何か改善できることがあるんじゃないか」と訝しみ、「当てはめる教育ではなく、いろいろな人が楽しく、安全に過ごせる学校に」と訴えます。

◆不登校の子どもたちにとって大切な環境とは?

キャスターの堀潤からは、不登校の当事者だった小幡さんに、どういった環境であれば誰もが学び、個性が育まれるのかと質問が。すると、「今の仕組み上では限界がある」と明言。その理由として、1人の先生が1クラス30〜40人を教えているなかで子どもにも得手不得手があることを挙げ、「年齢を一律に当てはめてやっている時点でそれは無理」と言います。

小幡さん自身、小学生の頃は算数が得意で中学生レベルの問題もできたものの、国語などは全くできず、学校の環境に馴染むことができなかったそう。

また、法律事務所ZeLoの弁護士・由井恒輝さんは、本当にフリースクールなどによって選択肢が多様化するのか疑問視。さらには「国がやるとなると固定化されてしまうのではないか」と懸念します。

そして、由井さん自身は「学校に行かないという選択肢」も是とし、小幡さんに「今、政府がやろうとしているものに対してどういうものを求めるのか?」と尋ねます。

これに小幡さんは「理想は(政府が)お金だけ出し、民間に全て任せること」と返答するも「これはなかなか難しい」と苦慮。なぜなら、お金を出す以上、政府が何かしら口を挟むことは避けられず、そうなると既存の学校と変わらないため、その学校に合わない子どもが来ても馴染めない、堂々巡りになってしまうから。これは以前からある問題で、今も答えが出ていないと小幡さん。

ただ、フリースクールも義務教育課程のなかで利用できる教育機関となるなど「一歩一歩前進している感じはする」と堀。そして、今後のポイントとなるのは「先生方の役割」、「誰が教えるのか」とも。

この課題に対し、教職課程を途中までとっていたという谷口さんは「(教職課程は)正直つまらなかった」と言い、「決まったことに従わなければいけないというのをすごく強く感じたから」と断念した理由を明かします。そして、教職に就く方々が学んできたことは尊重しつつ、何が正解かはわからないものの「新しいアイデアが入れるような仕組みがあれば」と期待します。

また、小幡さんは不登校当時「勉強についていけない」、「逆に出来すぎてつまらない」などさまざまな思いがあり、「学び方が変われば楽しかったと思う」と回顧。そして、「それは今の仕組みの延長線上でできると思うので、その子に合った学び方ができるような環境を作ってほしい」と切望していました。

※この番組の記事一覧を見る <番組概要>番組名:堀潤モーニングFLAG放送日時:毎週月〜金曜 7:00〜8:00 「エムキャス」でも同時配信キャスター:堀潤(ジャーナリスト)、田中陽南(TOKYO MX)番組Webサイト:https://s.mxtv.jp/variety/morning_flag/番組Twitter:@morning_flag