TOKYO MX(地上波9ch)朝の報道・情報生番組「堀潤モーニングFLAG」(毎週月〜金曜7:00〜)。10月28日(金)放送の「ニュースFLASH」のコーナーでは、政府が取りまとめた“経済対策”について議論しました。

◆日本は円安に苦しみ、利上げがしづらい環境

10月28日、政府は総合経済対策を取りまとめ、国費の一般会計歳出が29兆円超に増額となりました。そうしたなかで日本は今、何をすべきなのか。

生活経済ジャーナリストの和泉昭子さんは、光熱費や電気代の上昇は貧困世帯ほど負担が大きいとあって、まずはそこを何とかすべきと指摘した上で「先々のことを考えると、根本的に生産性を上げる・付加価値を高めることをしない限り、ジリ貧国家になっていく」と案じます。

さらに、「今後上がっていく新興国でもなく、転落国・ジリ貧国となってしまうと、本当に未来がなくなる。(経済対策に)いち早く手をつけてほしい」と切望。

現状、日本は円安に苦しみ、利上げがしづらい環境にあり、今後の食い扶持となる産業の見通しも立っていません。そして、何より賃金が上がらないことが問題視されていますが、和泉さんは「ここは(企業が)我慢して先に賃金を上げないとみんなの生活も苦しいし、先に個人の消費を高めることもできない」と企業の奮起に期待します。

また、政府・日銀が行っている金融緩和は今後も続くと予想し、「何かするたびに国債を発行し、今は支出の3分の1は国債で賄っているような状況。そうなると、今さら金利を上げると国が一番大変だからやらないのではないかと、うがった見方もしたくなる」と指摘し、「このまま放置しておくわけにはいかない」と和泉さん。

Health for all.jp代表の茶山美鈴さんは、「円安で為替介入し、一旦は下がってもまた上がる、その繰り返し。かといって利上げもできない。日本はこれからどうなっていくのか心配」と不安を吐露。

欧米先進諸国は、物価が上がっているものの、賃金も上がっています。しかし、日本は一向に実質賃金が上げられず、今は悪いインフレ、スタグフレーションが起きているとも言われています。

アフリカの紛争問題を研究する東大院生の阿部将貴さんが過去に見たデータでは、日本の賃金の上がらない状況はアフリカで20年近く紛争をしている国とほとんど変わらないと言います。そして、そうしたなかで必要なこととして、政治による解決も重要なものの「私たち一人ひとりがしっかり働き方や賃金についてもっと積極的に関わっていかないといけない。全てを政治家に任せるのは難しい」と主張します。

フリーランスで活動してきた和泉さんは、「私自身は、常に収入を上げることを考えてきた」と話します。会社員は会社に帰属することで安心・安定を得ることができますが、「今後はどんな立場の人も収入を上げることが最終目的ではなく、成長しないといけない」とし、さらに「常に時代環境に合わせ、自分は今どう変わっていくのかを意識し始めるところからスタートすることが大事」と訴えます。

Twitterスペースに参加していた視聴者は、政府に求めることとして、金融緩和に言及。「いろいろ問題はあるが、目先の問題は円安。これを是正するためには金融緩和を止めればいい。政治家は(日銀総裁の)黒田さんに金融緩和を止めるよう言わないといけない。そうしないので国民が割を食っている」と厳しい意見もありました。

この意見に、和泉さんは「一説には黒田さんが辞めるまで(金融緩和は続く)と言われ、10年近くやっていた方針を今さら変えられないというのが大方の市場の見方らしいが、そのような事情で続くのはどうなのかと私も思う」と私見を述べる一方で、「国も大企業も円安、そして金利が低いほうがメリットも多い」とも。

そうしたことを鑑みた上で、「私たち生活者としてはつらいし、中小企業もたぶんつらい。だから金融緩和を止めたほうがいいってことになってしまうのかなと思う」と視聴者の意見を慮っていました。

※この番組の記事一覧を見る <番組概要>番組名:堀潤モーニングFLAG放送日時:毎週月〜金曜 7:00〜8:00 「エムキャス」でも同時配信キャスター:堀潤(ジャーナリスト)、田中陽南(TOKYO MX)番組Webサイト:https://s.mxtv.jp/variety/morning_flag/番組Twitter:@morning_flag