米映画芸術科学アカデミーは24日、第95回アカデミー賞のノミネートを発表。混戦の中、マレーシア出身の中国系女優ミシェル・ヨーが主演する「エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス」が作品賞や監督賞、主演男優賞など主要部門を含む10部門11ノミネートで今回最多となった。

「ようこそ、最先端のカオスへ」というキャッチコピーで話題の同作品は、破産寸前のコインランドリーを経営する中国系アメリカ人のエヴリンが、国税庁の監査官に厳しい追及を受け、気の弱い夫ウェイモンドと突然、いくつもの並行世界(マルチバース)にトリップ。「全宇宙に悪がはびこっている。止められるのは君しかいない」と告げられ、マルチバースにまん延する悪と戦うべく立ち上がるという、破天荒なストーリーとなっている。

 また第1次世界大戦を通して戦争の過酷さを描いたドイツ作家エリッヒ・マリア・レマルクによる1928年の長編小説を映画化し、30年のアカデミー賞作品賞を受賞した「西部戦線異状なし」を、ドイツであらためてリメイクした同名の作品が9部門でノミネートされた。

 アイルランドの小さい平和な孤島・イニシェリン島に暮らす、2人の男の人間関係を描いた「イニシェリン島の精霊」も8部門9ノミネートで続いた。同作品は、アカデミー賞の前哨戦ゴールデングローブ賞で作品賞(ミュージカル・コメディ部門)や、主演したコリン・ファレルが主演男優賞(同部門)を受賞している。

〝キング・オブ・ロックンロール〟と称されるエルヴィス・プレスリーの伝記映画「エルヴィス」は8部門。巨匠スティーブン・スピルバーグが映画監督になるという夢をかなえた、自身の原体験を映画にした「フェイブルマンズ」は7部門でノミネートされた。

 他にも大ヒット作の「トップガン マーヴェリック」が6部門、「アバター ウェイ・オブ・ウォーター」は4部門でノミネート。両作品とも作品賞候補となっている。

 発表・授賞式は3月12日(日本時間13日)に米ロサンゼルスで行われる。