新潟県上越市に本社を置く第三セクター方式の「えちごトキめき鉄道」(通称‥トキ鉄)沿線に集まった人たちがトキめいた。

 先日、JR西日本の七尾線で活躍していた「413系」3両と「455系」1両が同鉄道に譲渡されることになり、甲種輸送(貨物列車としての輸送)のためEF510型電気機関車にけん引されて、JR西日本の金沢総合車両所松任本所(石川県白山市)〜直江津運転センター(新潟県上越市)間を走ったのだ。

 455系といえば、国鉄時代に急行列車として北陸地区などで活躍した車両として知られている。ピンクとクリームの色のツートンカラーは、国鉄時代を知る人なら記憶に残っているだろう。413系も455系と同じ国鉄色に塗り替えられ、搬入された。

 今回の甲種輸送では、かつて特急列車「カシオペア」をけん引していた“銀ガマ”ことEF510―510号機が編成の先頭に立った。鉄道ファンからすれば“大事件”となった。また、実験的試みとして「甲種回送撮影ツアー」がトキ鉄の主催で行われた。

 鳥塚亮社長は「せっかくなので記録してもらいたいと思っておりましたので、撮影ツアーを組みました。国鉄の電車というのは、全国共通の色だったんですよね。全国の人たちに懐かしんでもらえるだろうと思いまして、このような色に塗装しました。昔、直江津には大きな機関区があって『鉄道の街』と言われていました。地域の人たちもそれをとても誇りにしています」と語る。

 鳥塚氏はいすみ鉄道(千葉県夷隅郡)で9年間、社長を務めた経験を持ち、さまざまな試みを行ってきたことで、鉄道ファンの間では有名人だ。

 イベントのアドバイザーを務めた鉄道フォトライフプランナーの神谷武志氏は「鉄道自体を楽しむことと鉄道写真。この2つをもっとオトナの趣味にしていきたいですよね。直江津が『鉄道の街』として広く認知されることを願っています」と話す。

 トキ鉄は未来に向かって走り始める。