11日のテレビ朝日系ドラマ「特捜9」最終回は、これといった事件がないまま終了。刑事ドラマらしからぬ展開には意図があったのか、井ノ原快彦演じる浅輪が〝平和メッセージ〟を発し、前身の「警視庁捜査一課 9係」スタートから約20年にわたるシリーズの幕を閉じた。

 特捜班が検挙率の高さを注目され、テレビ番組の密着取材を受けた最終回。その最後の最後、浅輪を中心に矢沢(田口浩正)、青柳(吹越満)、旧姓小宮山の村瀬(羽田美智子)、高尾(深川麻衣)のメンバーがカメラに向かう場面があった。

 密着取材番組の視聴者にメッセージを送る形式で、浅輪が語る。「せっかく特捜班、取材してくださるというのに、あまり活躍できなくて…」。そう苦笑した浅輪は「でも、本当に願っているのは、我々が活躍しなくても平和な世の中になることです。誰の人生でも、何でもない平和な日常が絶え間なく訪れることをただ願ってます」と続けた。

 さらには「だから皆さん、どうか、自分を大切に。もし、できたら、大切な誰かを幸せにしてあげてください」とも。劇中の密着番組の視聴者のみならず、リアル「特捜9」のファンに向けたメッセージとも受け取れる言葉が続き、密着番組のディレクターらしき「ハイ、OKです」の声が流れた。

 この日はファイナルらしく、すでに異動している国木田(中村梅雀)や新藤(山田裕貴)らも登場。新藤が街で強盗事件に出くわし、容疑者を追う捕り物に特捜班が加わり確保に至ったのが唯一の事件だったが、大きな展開はなくあっさりした描き方で終わった。

 密着するADに不穏な気配が漂うも、トラブルにも至らず〝決着〟。特捜班はもっぱらテーブルを囲んで雑談するなど、まったりした雰囲気に終始する。国木田に至っては生演奏で新曲を披露しに来た。青柳が「いい加減に事件起きてくんねぇかなあ」とボヤくと、高尾は「不謹慎」と返す場面も〝平和アピール〟のようだった。

 羽田のインスタグラムによると、浅輪のメッセージはぶっつけ本番で収録された。視聴者からはX投稿で「もうやだ泣かせないで」「井ノ原くんの言葉でもあったのだろうな」「平和に終わった最終回、とても良かったです」などと反響が寄せられた。