弟子入り志願の子供たちが殺到する!? 史上最多の29連勝を達成した将棋の最年少プロ棋士・藤井聡太四段(15)が24日、大阪市の関西将棋会館での棋聖戦1次予選で、西川慶二七段(55)と対局し、15歳になってから初勝利。続いて午後に行われた対局では阪口悟五段(38)を破って連勝を飾った。注目度の高い藤井四段は、プロ棋士を夢見る子供たちにも人気バツグンだが、そんな藤井四段に弟子入りすることは可能なのか?

 21日に行われた第2回上州YAMADAチャレンジ杯準々決勝で、三枚堂達也四段(24)に敗れた藤井四段だが、「今日は勝つことができてホッとしてます。負けを引きずらないように切り替えて臨もうと思っていました」と見事に軌道修正し、15歳初勝利を飾った。

 通っている名古屋市の中学校は21日から夏休みとなっているが「時間的に余裕ができたので、強くなるいい機会。読み・形勢判断の精度がどちらも足りないので、そこを少しでも克服したい」と棋力向上に充てると宣言。

 将棋以外にやってみたいことはないかと聞かれると、一瞬笑みを浮かべながら「今は強くなることが最優先かなと思ってるので、そちらに集中したい」とブレなかった。

 対局が行われた関西将棋会館では2階の道場にこの日、100人近い子供の姿が見られた。連盟関係者によると、昨年の2倍、日によっては3倍近い来場者がおり「藤井四段のようになりたいという声が最も多いですね」と高い人気を誇っている。

 そんなプロを夢見る子供たちの登竜門である奨励会に入会するためには「満19歳以下で、四段以上のプロ棋士から奨励会受験の推薦を得た者」という受験資格がある。この推薦をするプロ棋士がいわゆる師匠で、弟子が奨励会に通う間の後見人的な役割を果たす。

 藤井四段も祖父の手ほどきで5歳から将棋を始め、小学4年のときに地元・愛知のプロ棋士・杉本昌隆七段(48)に弟子入り。藤井四段が28連勝を達成した際にはともに会見を行い、厚い信頼関係をうかがわせた。

 関係者によると、弟子入りのきっかけについては、将棋教室の先生の紹介であったり、自ら手紙を送ったりなどいろいろな道筋があるというが、頼まれる師匠については「(日本将棋連盟の)正会員であればいい。藤井四段もなれない理由はない」と、年齢や資格など特別に必要なものはないとのことだ。

 師弟関係については「一局だけの関係の人もいれば、斎藤先生(慎太郎七段=弟子)と畠山先生(鎮七段=師匠)のように、熱心に対局して指導している師弟関係もある」とその形は様々。

 ちなみにこの日、藤井四段が破った西川七段は、西川和宏六段(31)の父親で、戦後初の現役親子プロ棋士として有名。当然、将棋の上でも師弟関係となっている。

 前出のように、師匠は後見人的な役割を果たさなければならないこともあり、関係者は「今のところ、藤井四段に弟子入りしたいという話は聞かない。現実問題として、若い棋士は自分の実力向上に努めているから、話はあっても取らないと思う」と話す。

 そうは言っても、子供たちのあこがれナンバーワンの藤井四段だけに、弟子入り志願者が大挙現れ、“師匠問題”に直面する日はそう遠くなさそうだ。