【ダイアモンド・ユカイの昭和ロックを語る時が来た!(6)】昭和の終わりごろ、日本にロックの大きなムーブメントが巻き起こった。その中心にいたバンド「レッド・ウォーリアーズ」のボーカル、ダイアモンド・ユカイ(55)がゲストを招いて昭和ロックの歴史をひもといていく。今回も伝説のバンド「BOOWY」のドラマー、高橋まこと(63)と当時を振り返る。今回は解散と再結成、さらに…。

 高橋:ユカイんとこは解散まで早かったよな。

 ユカイ:86年にデビューして、89年8月に西武球場、10月に武道館2日間やって解散した。3年か。あっという間だ。派手なバンドだね(笑い)。その後、何回か再結成してるけどね。

 高橋:最初から派手なバンドだったよ。俺、西武球場はバイクで見に行ったな。最近、またライブやったみたいだけど、レッズとしてレコーディングはしない?

 ユカイ:2002年に出した7枚目「7th」で完結したという気持ちが強いんだよね。いつかやることもあるかもしれないけど、いろんな葛藤を乗り越えて、俺もシャケ(木暮武彦=レッズのギター)もあそこで納得したから、次はどうかなぁ。レッズってマニアックな曲も多いけど、いい曲も多いんだよね。 

 高橋:いい曲あるよな。俺「バラとワイン」とか大好きだよ。再結成して、あの曲をまた生で聴けるのはいいな。

 ユカイ:まことさんたちだって解散早かったじゃない。4人になって、売れてすぐでしょ。

 高橋:4人での初アルバムを出したのが83年。86年に人気が出て、解散宣言したのが87年の12月24日。ちょうど30年前か。翌年4月のライブ「LAST GIGS」が最後だな。

 ユカイ:BOOWYは再結成しないの?

 高橋:親方(氷室京介)がもうステージで歌えないから無理だろう。マイク置いちゃったんだから。ただステージはやらないにしても、ヒムロックは新曲は出して、PVを作ればいいと思うんだ。動いてる姿をファンには見せてほしいし。俺はそう思ってる。

 ユカイ:一回でも再結成すればいいじゃない。

 高橋:俺はあいつら(氷室、松井恒松、布袋寅泰)より7つ8つ上だから、「やるなら俺がドラム叩けなくなる前だぞ」って話はしてたけど、ヒムロックが東日本大震災の時にひとりでやって、これでないな、とは思ったよ。

 ユカイ:口にチャックしてない?

 高橋:してないよ、開けっぱなし(笑い)。

 F記者:90年代に「BOOWYが復活する」という噂が業界で駆け巡ったことがありました。真相は。

 高橋:そういう噂は耳にしたな。誰かが画策した形跡はあったけど、こっちまで話は来なかったよ。俺たちはやらねえのが花なんだよ。

 ユカイ:あのころ、まことさんは給料どれぐらいだったの? 俺はしばらく月15万円ぐらいだった。

 高橋:似たようなもんだぜ。俺も15万。売れ始めたころにかけあって倍の30万円にしてもらい、何か売れると臨時ボーナスが出たけど、そんなもんですよ。稼いだって言われるけど、そんなに稼いでないよ。

 ユカイ:シングル、アルバムが売れると、詞と曲を書いた人はそこそこもらえるけど、日本の印税のパーセンテージって低いんだよ。歌ってるだけ、演奏してるだけだったら微々たる額。それが現実なんだよね。

 F記者:お2人とも豪雨の中で開催された伝説の野外ロックフェス「ビートチャイルド」(1987年、熊本)に出演されました。

 高橋:リハの時は天気が良かったんだよ。これは気持ちいいね〜って感じだったのに、本番当日はとんでもない大雨。

 ユカイ:悪いけど、俺たちの時は晴天だったよ。夕暮れあたりの一番いい時間。ものすごい数のお客さんがいて、俺たちもいいライブができたのよ。だから最高の気分でステージ降りてさ。後に出る岡村靖幸に感想を聞かれ、シャケが「最高だったよ!」と言ったんだけど、岡村が出たら大雨になった(笑い)。

 高橋:あんにゃろ〜(笑い)。7万人入ったから、山のほうまで全て人だったもんな。ステージが低い位置にあって水が流れてくるから、ステージ前は水がヒザぐらいまであった。楽屋周辺は大変な状態だった。

☆ダイアモンド・ユカイ=1962年3月12日生まれ。東京都出身。86年にレッド・ウォーリアーズでデビュー。89年に解散後、数度再結成。ソロとしてのカバーアルバム「Respect III」、著書「タネナシ。」「育爺。」が発売中。2015年に織田哲郎と結成したバンド「ROLL―B DINOSAUR」の2ndアルバム「SUE」が発売された。

☆たかはし・まこと=1954年1月6日生まれ。福島県出身。ドラマー。77年に元「安全バンド」の長沢ヒロとHERO結成。78年、デビュー作レコーディング後に脱退。81年にBOOWY加入。87年の解散後は「De+LAX」ほか数々のバンドに参加。2016年に“最後のバンド”「JET SET BOYS」結成。最新作は「BIRD EYE」。過去の著書に10年分の情報をプラスした文庫版「スネア」が発売中。