映画「アウトレイジ」3部作で「第42回報知映画賞」の特別賞を受賞した北野武監督(70=本紙客員編集長)が20日、都内で行われた表彰式に出席した。

 北野監督は登壇するなり特別賞について「ワケの分からない賞をいただいてありがとうございます。作品賞とか監督賞なら意味は分かるが、しょうがないから(賞を)やろうかという気がしないでもない」といきなり“毒ガス”を噴射。

 さらに「3部作を作ってやっと1個(賞を)もらった。映画界の悲しい現実を感じている」と皮肉った。会場は笑いに包まれたが、これまでも北野監督は再三“映画界の現実”を指摘しており、芸能界や映画ファンからも「的を射ている」との声が多い。

 その一方、同シリーズの興行収入は絶好調だ。

「アウトレイジ」(2010年)が7・5億円、「――ビヨンド」(12年)が14・5億円、そして「――最終章」は15億円を突破し、右肩上がりでヒットを飛ばしている。

「賞レースは毎年、東宝が総ナメにしていて東映、松竹が続き、この3社で寡占状態。確かに東宝作品が評価されるのは分かるが、“世界のキタノ作品”は国内外で支持されているのに、国内の賞レースには不思議と縁がなく、これは“異常”というほかない。もっと受賞してもおかしくない」と映画関係者は首をかしげた。

 北野監督の毒舌はさらに続く。「(会場の)席に着いたら(円卓の)すしのマズそうなこと、そばの取りようがないこと。なんで焼き鳥があるのか分からない」とケータリングまでもブッタ斬り、会場を爆笑させた。

 他には、「キセキ―あの日のソビト―」など4本の主演作の演技が評価された菅田将暉(24)が主演男優賞を、「彼女がその名を知らない鳥たち」の蒼井優(32)が主演女優賞をそれぞれ獲得した。