サントリーHDとの所属契約を発表した渋野日向子(21)が今季のメジャー第3戦「全米女子プロ選手権」(6月25〜28日、ペンシルベニア州)を回避する可能性が出てきた。東京五輪出場選手決定前の最後の大会となるだけに、回避の条件はそれまでに“安全圏”に入っておくこと。ゴルフ人生で一度しかないであろう自国開催の五輪で金メダルロードを歩むために、5大メジャーフル参戦のプランにメスを入れ、軌道修正を図る。

 2021年シーズンからの米女子ツアー本格参戦に向けた準備の年と位置付ける今季、渋野が最もこだわるのが東京五輪。これまで何度となく、出場、そして金メダル獲得の目標を口にしてきた。

 出場の条件は6月末時点の世界ランキングで各国の上位2人。ただし、同15位以内であれば、最大で1か国4人まで出場できる。現時点のランキングに当てはめれば、日本からは6位の畑岡奈紗(21)、11位の渋野、14位の鈴木愛(25=セールスフォース)と3人が出場可能となる。これを追う日本人4番手は53位の稲見萌寧(20=都築電気)。仮に昨季の渋野のように急浮上する選手が現れたとしても、世界ランク15位以内をキープしていれば、代表から漏れることは考えにくい。

 逆に言えば、15位以内に確実に残れるのであれば、出場する試合を選ぶことも可能。そんな中で出てきたのが、まさかのメジャー欠場プランだ。

 渋野のマネジメント関係者は「代表が確実になっていれば『全米女子プロ』には行かず、(同週の国内ツアー)『アース・モンダミンカップ』(千葉)を選ぶことも考えています。スケジュール的にはその方がいい」。

 6月以降は確かにハードな日程。「全米女子オープン」(6月4日〜、テキサス州)、3週後に「全米女子プロ」、「エビアン選手権」(7月23日〜、フランス)、「東京五輪・女子」(8月5日〜)、「AIG全英女子オープン」(同20日〜、スコットランド)とメジャー、五輪が立て続けに訪れる。フル参戦となれば、長距離の移動を繰り返すことになるだけに疲労の蓄積を懸念するのも当然だろう。

 早々と代表争いに決着をつけることができれば、精神的なストレスからも解放されるはず。ただ出場するだけではなく、金メダル獲得を狙うからこそのプランだ。

 ランキングは毎週変動するため、直前にならなければ詳しい状況は分からないが「昨年同時期のランキングを基に、今後どの程度ポイントを稼げばいいかはシミュレーションしています」(前出の関係者)。

 渋野のシーズン初戦は米女子ツアー「ホンダLPGA」(2月20日〜、タイ)となる見込み。さらに米女子ツアー「HSBC女子チャンピオンズ」(同27日〜、シンガポール)に出場し、翌週の国内開幕戦「ダイキンオーキッドレディス」(3月5日〜、沖縄)を迎える。

 大胆なメジャー回避プラン実行のためにはスタートダッシュが必要不可欠。初戦から渋野の金メダルロードがスタートする。