【ミズーリ州セントルイス28日(日本時間29日)発】WWEのロウ大会が開催され、日本が誇るWWE女子タッグ王者のカブキ・ウォリアーズ(アスカ=華名、カイリ・セイン=宝城カイリ)が一気にロウ女子戦線のトップに躍り出た。

 オープニングではマネジャー役のペイジ元GM(27)が2人を呼び込む。カイリはこの日、ロウ女子王者で“ザ・マン”ことベッキー・リンチ(32)と初対戦することが発表されていた。いきなり場内には期待の声が渦巻く。しかしアスカがまさかの行動に出た。ペイジの顔面に緑色の毒霧を噴射。リング下へ排除してしまったのだ。

 カイリが4月にスマックダウン昇格後から固い結束を誇っていたペイジに反旗を翻したということは、今後は「2人でやっていく」という意思表示なのか。2人が顔面を緑色に染めてペイジをあざ笑っていると、ベッキーがトップスピードでリングイン。カイリとの初シングルがついに現実のものとなった。

 いきなりタックルからマウントを奪ったカリスマは、顔面へエルボーを8連打。しかしカイリは巧みに間をずらして場外にエスケープ。だがベッキーは休む間もなく追いかけて、アスカをバリケードに放り投げる。その隙を突いてカイリがエプロンからダイビングエルボー。王者を相手に一歩も引かない。

 ノンストップかつハイスピードのハイレベルな攻防は続く。王者がエクスプロイダーを狙うもカイリは回避して、下から顔面を蹴り上げる。さらには顔面砕きからドロップキック。脳天砕きもスイング式DDTで鮮やかに返し、変型のサソリ固めまで決めた。ここまでベッキーが追い詰められた記憶はちょっとない。

 ここからカリスマが多彩な攻めを見せた。アームドラッグから腕を決めると、そのままブリッジして圧力を倍にする。ライバルの女王様シャーロット・フレアー(33)の十八番フィギュアエイトの要領だ。さらには必殺のディスアーマー(腕固め)を決めるも、ここはカイリがローリングして場外にエスケープした。

 ここでアスカがベッキーに突っかかるも、王者はひるまない。リング上に戻ると、劣勢に立たされたと感じたのか、海賊姫は必殺のインセインエルボーで一気に勝負に出た。だがベッキーはコーナーから叩き落し、決定打だけは許さない。

 盟友のピンチにアスカはエプロンに立って「何やコラ!」と挑発するもベッキーは蹴りで場外に叩き落とす。さらにはエプロンからリング内のカイリにスピアーを見舞うと、そのまま最後はディスアーマー。12分1秒、ほとんど両雄がトップスピードで動き続ける好勝負だった。

 ベッキーは試合後のインタビューで、素直にカイリの健闘を称賛。「次はアスカでしょ。あたしの覚悟は決めてるからさ」と2人とのタイトル戦も視野に入れた。

 WWE女子世界タッグ王座を保持する2人は、来週のNXT大会でティーガン・ノックス、ダコタ・カイ組を相手に防衛戦を行う。そしてこの日、カイリがロウ移籍後初シングル戦で、トップ中のトップのベッキーと戦ったのだから、カブキ・ウォリアーズの評価がグンと高まっていることは間違いない。

 18日のスマックダウン大会ではインターコンチネンタル王者の中邑真輔(39)が、エースの“大型犬”ことローマン・レインズ(34)と初シングルを行い、反則裁定ながら王座防衛に成功したばかり。とどまることを知らない日本人勢の快進撃。一気にWWEの頂点を独占しそうなムードになってきた。