ドイツ1部ビーレフェルトの日本代表MF堂安律(22)が、究極の目標に向かって突き進む。J1G大阪から欧州へ渡ったのはもちろん、オランダ1部の強豪PSVアイントホーフェンから現所属クラブへ移籍したのも、目的達成に向けた過程の一つ。来夏の東京五輪で金メダルを獲得することも目指すべきターゲットだが、それ以上に壮大なストーリーを描いているのだ。


 堂安は今年初のA代表活動となるオランダ遠征(9日=カメルーン戦、13日=コートジボワール戦)にビーレフェルトの一員として初めて参加している。

 ドイツでの新たな挑戦について「試合に出られるから(ビーレフェルトを)選んだわけではない。格はPSVが上なので、PSVで活躍したほうがビッグクラブ移籍や成長の近道に見えるかもしれないが、少し遠回りに思われる道も自分がうまくなるための近道と感じたので決断した。特別な選手、何か違いを生み出せる選手になる大きな成長曲線を描くために、大きな環境の変化が必要だった」と改めて説明した。

 今回の決断も、ここまでステップアップしてきた過程も、全ては日本人選手が誰も達成していない欧州チャンピオンズリーグ(CL)優勝を達成するために集約されるという。実兄の堂安憂(24=おこしやす京都AC)は「律はCL優勝を目標にしている。PSVは強豪チームだけど、他のチームを比べたらオランダよりドイツのほうがレベルが高い。バイエルン(ミュンヘン)やドルトムントなど強いチームと対戦できるので、ドイツのほうがいいのでは」と移籍の意義を語った。

 例えば、昨季のCL王者でリーグ8連覇中のバイエルン・ミュンヘンとの対戦でゴールを挙げれば、欧州各国のビッグクラブにインパクトを与えることが可能。日本代表MF南野拓実(25=リバプール)はオーストリア1部ザルツブルクにいた昨年10月、CL1次リーグでイングランド・プレミアリーグの強豪リバプール相手にゴールを挙げる活躍で、移籍のきっかけをつかんだ。堂安も同じようなパターンでビッグクラブ入りが実現する可能性もあるわけだ。

 CL制覇という大目標を追求していけば、おのずと東京五輪での活躍につながっていく。一大決心で移籍した新天地で〝ビッグチャンス〟をつかめるのか。堂安にとって今シーズンは、今後のサッカー人生を占う上で重要な1年となりそうだ。