大敗も勝算あり。日本ハムは本拠地開幕戦となった1日のソフトバンク戦(エスコン)に1―5で完敗を喫した。連勝は「3」でストップしたものの、新庄剛志監督(53)が王者討伐へひそかに自信をのぞかせている理由とは――。

 誤算だったのは先発・伊藤の乱調で5回9安打5失点で降板。反撃したい打線も野村の3号ソロと清宮幸の安打の計2安打に封じ込まれ、投打でソフトバンクに圧倒された。

 しかも相手は近藤と栗原の主力2人を故障で欠いた状態だ。一見するともはや歯が立たなさそうにも映るが、今季に関して新庄監督は「勝てるチャンスはある」とみている。その最大の理由は、昨季までチームの要だった甲斐拓也捕手(32)が巨人にFA移籍したからだ。

 指揮官は2021年に監督に就任以来、甲斐の捕手としての能力を高く評価。今季開幕直前にも自ら「甲斐君の攻め方って僕、大嫌いなんですよ」と公言。その上で苦手とした理由をこう明かしていた。

「(相手打者を)追い込んでから投手は(甲斐の守備力に安心して)思い切り腕を振るでしょ。で、こっちが盗塁を仕掛けても、ワンバウンドのボールでもシュッと捕ってセカンドで刺されるケースとかものすごくあったんで。他の捕手は(体で)ブロッキングにいくでしょ。その違いってすごく大事でもあるし。そこ(甲斐不在)は大きいと思いますね」

 新庄監督は日ごろから「打線はその日によって分からないから」と攻撃よりも守備を重視。特に守備のまとめ役でもある捕手には自軍、相手を問わず最大限の注意を払ってきた。その中でも特に警戒していたのが甲斐だったのだ。そんな「厄介者」がリーグも異なる他球団に離れたとなれば、指揮官の心中は容易に想像できるだろう。

 この日は相手先発・モイネロからまともに反撃の糸口もつかめなかった。それだけに試合後は「いいピッチャーに対して連打は厳しい。でも(打線が)2安打だったので(気持ちは)逆に切り替えられる。この負けで選手たちも引き締まると思うし」と前向きだった。

 今季初対決こそ黒星となったが、長いシーズンを考えれば「打倒・ソフトバンク」へ不安はなさそうだ。