ボクシングの世界スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥(32=大橋)の今後について、専門家が展望した。

 井上は5月4日に米ラスベガスでWBA同級2位ラモン・カルデナス(米国)、9月にWBA同級暫定王者ムロジョン・アフマダリエフ(ウズベキスタン)と対戦し、12月には階級を上げてWBA世界フェザー級王者ニック・ボール(英国)に挑戦することが計画されている。さらに井上は、WBC世界バンタム級王者・中谷潤人(M・T)に来春の対戦を呼びかけたことでも注目を集めた。

 ただ、スーパーバンタム級で4本のベルトを保持する井上は今後、直近で試合のあるWBA以外の3団体から対戦指令が出される可能性もある。元OPBF東洋太平洋ライト級王者で横浜光ジム代表の石井一太郎氏はYouTubeチャンネル「A―SIGN.BOXING」の中で、この問題について言及した。

 まず、井上との試合を2度にわたってキャンセルしたIBF1位サム・グッドマン(オーストラリア)については「もう、それはいいだろう、どう考えても(笑い)。でも、1位のままなんだね。2回キャンセルして、そうなんだ」と〝今さら感〟を指摘する。

 同じく井上との対戦を決定直前に回避したWBC1位アラン・ピカソ(メキシコ)には「どういう経緯かは全く分かんないんだけど。実際、避けてるじゃん、これも。マネジャーが避けたのか、(ピカソの)お父さんが避けたのか…」「やると言っていて、やらなくて。何か月後に指名試合になるのかな」と疑問符をつけた。

 また、WBO1位カール・ジェームス・マーチン(フィリピン)についても「無敗のサウスポーの選手だね。でも(ジョンリル)カシメロとやることすらすごく嫌がってたよ。だから、たぶん『俺が1位だ!』と主張してこないと思うんだけど(笑い)」と陣営のスタンスを予想した。

 その上で「相手が井上尚弥となった場合は、他の世界王者と挑むのとは領域が違う。ただ、報酬も桁違い」と指摘。相手陣営にとっては、井上の転級を待ってベルトを狙うか、玉砕覚悟で報酬を取るかの〝究極の選択〟と言えそうだ。