ストロングスタイルプロレス12日の後楽園ホール大会で、〝炎の飛龍〟藤波辰爾(71)が4月21日に死去した〝過激な仕掛け人〟新間寿さん(享年90)にささげる勝利を飾った。

 昭和プロレスの重鎮だった新間さんの追悼大会として行われたこの日、藤波はスーパー・タイガーと組んで村上和成、ブラック・タイガー組と対戦。村上にドラゴンスクリューを決めるなど軽快な動きを見せた。最後は同士打ちを誘って敵軍を仲間割れに追い込むと、ブラック・タイガーをドラゴンスリーパーで捕獲しギブアップを奪った。

 藤波は1978年1月に米ニューヨークのマジソンスクエア・ガーデン(MS・G)でのWWWFジュニアヘビー級王座奪取をはじめ、新間さんの数々の〝仕掛け〟によってドラゴンブームを巻き起こした。追悼大会で大恩人に勝利をささげた格好だが試合後は「今日はタイガー一人で良かったね。あんなファイトやってたら新間さん怒るな。『カンピオン、なにやってんだ』って新間さんの声が聞こえたよ。ちょっと焦ったな」と自身のファイトに納得がいかない様子。「セレモニーで(新間さんの)功績を見て、自分がここにいれるのも、新間さんの行動とプロレスを愛する気持ちで一人のレスラーが生まれたという…。だからなおさら今日は悔しい。もうちょっと燃えるものが欲しかった」と、現役だからこそのこだわりを明かしつつ、天国の新間さんにさらなる精進を誓っていた。