新日本プロレス27日新潟・長岡大会「G1クライマックス」Bブロック公式戦でマイケル・エルガン(30)がIWGP・USヘビー級王者ケニー・オメガ(33)を撃破した。前年度覇者に初黒星を与えて大殊勲の勝利を挙げた怪力男だが、野望への第一歩にすぎない。レスラー人生の転機とも言える大チャンスをつかんだ新日本のリングで、名実ともに最強外国人の座をケニーから奪うつもりだ。

 ケニーのVトリガー、リバースフランケンという猛攻に耐え続けたエルガンは、エルガンボムで形勢逆転。高角度のバックドロップ2連発から、最後は奥の手・バーニングハンマーで壮絶な激闘に終止符を打った。

 開幕から3連勝で発進した前年度覇者を止めた大金星の原動力は、ケニーへの並々ならぬ対抗心だ。「何度も試合をしてきたし、自分がトップに立つために避けては通れない特別な相手だ。G1を優勝して(来年1月4日)東京ドームのメーンに立つ。そこまではヤツが去年成し遂げた。だからその舞台で勝ってこそ、誰もが俺を最強外国人と認めてくれる」。史上初の外国人G1覇者・ケニーを真の意味で超えるためにも、エルガンは逆転優勝から来年ドーム決戦でのIWGPヘビー級王座(現王者はオカダ・カズチカ)奪取を自らに義務づける。

 2004年に16歳でデビューし、カナダと米国のインディ団体を渡り歩いたエルガンにとって、15年に初出場を果たしたG1は“大出世”のキッカケとなった特別なシリーズだ。同大会直後には妻で女子レスラーのミスシェフとの間に第1子のジャックス君が誕生。だがミズーリ州セントルイスに住む愛妻と息子と過ごす大事な時間が減ってしまっても、エルガンは新日本のリングでさらなるチャンスを求め、16年には2年契約を締結した。

「ここは世界で最も優秀なレスラーが集まる場所だ。自分の価値を全世界に証明したい。家族もその思いを理解して、サポートしてくれている。俺には新日本で成功する義務がある」。エルガンはその思いを胸に、異国で戦い続けている。

 だからこそ1年遅れでG1に参戦したケニーに先を越されたままでは終われない。3年目の夏、エルガンは新たなジャパニーズドリームをつかむつもりだ。