29日のノア・新潟市体育館大会で開催されるGHCヘビー級選手権の公開調印式が17日、都内で行われ、王者・杉浦貴(47)と挑戦者・小峠篤司(32)が静かに火花を散らせた。

 先にマイクを握った小峠が「(ファンの)ブーイングで始まったけど、今となってはおいしいシチュエーションやなと。横にいる男に勝てば、すべてがひっくり返る。メチャメチャ面白い小峠革命を起こすので期待してほしい」とふてぶてしい表情で口にしたが、この日の王者は冷静だった。

「最初はダメ出ししたけど、よく考えたら今年になって3回も3カウントを奪われている。今のノアでそこまで俺から勝てるヤツはいないから、気を引き締めていこうと思う」。いつになく真剣な表情でこう口にした。

 3月11日の横浜大会で4度目の同王座戴冠を成し遂げた直後、頭突きで流血させるという斬新な方法で挑戦表明してきた小峠を当初、格下扱いしていたのは事実だ。実際にファンも小峠にブーイングを浴びせ「王者有利」の空気があった。

 ところが同31日の後楽園大会でキドクラッチで敗れると、15日の札幌大会ではわずか118秒で丸め込まれた。2月16日の新宿大会と合わせ、現在の杉浦がわずか2か月の間に同じ相手に3度負けるのは異例のことだ。

 異常警戒する王者とは対照的に小峠は「時代が戻ったんですから、これは緊急事態ですよ。時代は進めていかなアカン」と最後まで威勢のいい言葉を放ち、いよいよ決戦ムードが高まってきた。