【クイーンS(日曜=30日、札幌芝1800メートル)&アイビスSD(日曜=30日、新潟芝直線1000メートル)東西記者徹底討論】札幌開催の幕開けを飾るGIIIクイーンSには豪華メンバーが集結。ハイレベルな攻防が展開されそうだ。「独創」荒井&「馼王」西谷の狙いはともに3歳馬ながら、片や「GI馬」、片や「1勝馬」で勝負。果たして軍配はどちらに上がる!?

 西谷哲生(大スポ):この前、“急に、はやくなったね”って言われちゃって…。

 荒井敏彦(東スポ):分かるな〜その気持ち。今はともかく、オレもいずれは…と思う瞬間があってさ。

 西谷:なっ、何で分かるんですか? そこんとこ詳しく!

 荒井:まぁ〜その〜、よく言うじゃないか。勘が働くというかさ。

 西谷:フムフム。

 荒井:結局はその時が来たら対策を十分に練るしかないんだよ。まぁ、オレの励ましが特効薬になってくれれば…。

 西谷:そうですよね。函館オープニングみたいな突然の変化を意識してちゃあ、予想できませんもんね。

 荒井:予想って?

 西谷:◎ヤマカツグレースは1勝馬ながら、フローラSでモズカッチャン(オークス=2着)に肉薄。池添兼調教師が「まだまだ成長途上」と言ってた段階であれだけ走るんだから、重賞級の素質は確か。ピッチ走法から距離短縮、小回り替わりとも歓迎ですし、半兄ヤマカツエース同様に洋芝適性も高いとみてます。

 荒井:あっちの早さじゃなくて、時計の速さの話か…。にしても前走(オークス=18着)が負け過ぎ。近年でクイーンSを制した3歳馬はアプリコットフィズ(10年)とアイムユアーズ(12年)が重賞ウイナー。アヴェンチュラ(11年)も準オープンで古馬を一蹴してたからな。ヤマカツグレースでは、ちょっと実績が弱い。◎アエロリットのほうは、まず上位争いになるだろうけどな。

 西谷:確かにNHKマイルCは見た目にも強かったし、時計も速かった。初の古馬相手でも本来なら主役に扱うべき馬ですけど、右回りで勝っていないのが…。しかも小回りの札幌が合うかどうかですね。

 荒井:勝ってないといっても、フェアリーS・2着に、桜花賞5着。右回りを疑うのはどうかと思うけどな。前走は小細工なしに東京マイルを制圧。3歳世代の中では屈指のスピードとセンスがある。秋華賞を見据える意味では中距離にメドを立てたい大事な一戦だし、オレは単なるステップとは思ってないよ。

 西谷:古馬ではクロコスミアに注目してます。前走(北斗特別=1着)は時計勝負を難なく乗り切りました。さかのぼれば札幌2歳Sで3着に好走しているように、時計が速くても、かかっても対応できる洋芝巧者。札幌の馬場はフタを開けてみないと分からないのが本音ですが、どちらに転んでも問題ありません。

 荒井:オレも本線はこの馬。形の上では格上挑戦になるが、ローズS2着で格下感は全くないからな。410キロ台で小柄だけど、粘り強い走りをする。重賞をいつ勝っても驚きはない。

 西谷:マーメイドSを制したマキシマムドパリは普段より前めにつける、勝ちを意識した競馬ができた。自在性を身につけたのは大きな魅力です。牝馬重賞2勝の実績は素直に評価しないと。

 荒井:オマエはアドマイヤリードの評価が、やけに低いな。

 西谷:地力で勝ち切っても驚けませんが、末脚を生かすには広いコースのほうがベター。開幕週の馬場だと、差し届かずのシーンがありそうで…。

 荒井:今年に入っての成長が顕著だし、折り合いが難しいタイプではないからな。そう極端なポジションからの競馬にはならないと思うがな。

 西谷:あと印を外せないのはクインズミラーグロですね。牝馬重賞ではコース問わずで安定した走りを続けている。例年の開幕週くらいの時計ならここでも。

 荒井:新潟開幕週のメーンを飾るアイビスSDにも触れとくか。直線競馬は適性と勢いが大事な予想ファクター。その両方を満たすのがフィドゥーシアだ。実績最上位のネロは58キロがこたえそうだしな。

 西谷:当舞台未経験のナリタスターワンですが、手前を替えるのが上手な馬ではないので、むしろ直線競馬がドンピシャのイメージ。穴馬として注目してます。