【平松さとしの重賞サロン】6月のニューヨークに萩原清調教師の姿があった。管理馬エピカリスがGIベルモントSに挑戦しようとしていたのだ。同馬とのツーショット写真をお願いすると「良いですよ」と笑って応じながら、「調子も良いですよ」と続けた。実際、現地でのエピカリスは毛ヅヤも悪くはなく、最終追い切りでも軽快な動きを披露。状態の良さを感じさせた。

 さらに萩原師の石橋を叩いて渡る姿勢もうかがえた。日本馬関係者のスクーリング(パドック等の下見)というと、なぜか1回しかやらないケースが多いが、この時の萩原師は違った。欧米のホースマン並みに連日、パドックや装鞍所にエピカリスを連れて行った。それも時には実戦同様の手順で行うなど、さすがダービートレーナーと思わせる思慮深い姿勢を見せていた。

 それでも時にうまくいかないのが競馬だ。追い切った翌日の午後、蹄に不安を生じたエピカリスは残念ながらレースに出走することなく帰国することになった。

 あれから約2か月。エピカリスはGIIIレパードS(日曜=6日、新潟ダート1800メートル)に出走する。長距離輸送や検疫を挟みながらも、これだけ早期に復帰できるのは、ケガが軽度だったことの証しだろう。ニューヨークの無念をぜひ新潟で晴らしてくれることを願っている。