【秋華賞(日曜=15日、京都芝内2000メートル)新バージョンアップ作戦】秋のGIシリーズ再スタートの日曜は牝馬3冠目の第22回秋華賞。綿密な時計分析からスピード持続型ラップのオークスは秋華賞と連動する、と解いた新VU作戦の明石尚典記者はディアドラに渾身の◎。オークス最速上がりの非凡な決め手を淀のターフで遺憾なく発揮する。

 芝稍重スタートから良馬場まで回復した日曜(8日)のメーン・オパールSが6ハロン1分07秒5。月曜(9日)メーンの京都大賞典は12ハロン2分23秒0。このVタイムを見る限り、開幕初日の降雨の影響を心配する必要はなさそう。

 前哨戦のクイーンS、ローズSでけれん味のない逃げを打ったのがアエロリットとカワキタエンカ。両馬の主導権争いなら前半ラップもそう緩むまい。想定Vタイムは例年並みの1分57〜58秒台といったところ。同様にラスト4ハロンもハロン11秒台が並べば、明暗を分けるポイントはズバリ、スピード持続力の違いということになる。

 ラスト4ハロンの持続力勝負で一日の長があるのはオークス出走組。その中から白羽の矢を立てたのが最速上がりを叩き出したディアドラだ。一見するとソウルスターリングの強さが際立っただけに映る今年の頂上決戦も、3ハロン37秒1→5ハロン61秒7の通過ラップはまぎれもないスローペース。その分比重がかかったラスト5ハロンは、オークス史上最速となる57秒8のハイラップを刻んでいる。これではいかに最速上がりを叩き出そうとも、後方一気で差し切るのは不可能。むしろ、馬券圏内寸前まで押し上げたことを高く評価すべきだろう。

 今年に似たスピード持続力勝負となったのが15年(別表参照)。5ハロン通過は61秒3でラスト5ハロンは58秒6。さらなる緩ラップで流れた今年に大きく水をあけられたとはいえ、ラスト5ハロン58秒台突入はオークス史上初。府中に似つかわしくないスピード持続力勝負を演じたこの年は、秋華賞の掲示板をオークス出走組が独占。最速上がりをマークしたミッキークイーンが見事、2冠を達成している。スピード持続力型ラップを刻んだオークスと秋華賞は連動する可能性が大。そう考えたのが◎決断の理由だ。

 その自信を確信に変えてくれたのが前哨戦・紫苑Sで見せたパフォーマンス。ラスト4ハロンは本番さながらのオール11秒台。直線急坂の中山でラスト2ハロン11秒4→11秒4の落差ゼロラップを捕らえ切ったのだから、文句のつけようがない。GIII昇格初年度の昨年は本番で見事なワンツー。今後ますます重要性を高めていくであろう紫苑S組が今年も大仕事をやってのける。