2位の阪神が23日のヤクルト戦(神宮)に5―0で快勝し、2カードぶりに勝ち越し。殊勲は先発のランディ・メッセンジャー(35)だ。8回無失点でリーグトップタイの10勝目を挙げ、打っても来日8年目で初の本塁打と独壇場の活躍だ。通算6度目の2桁勝利を飾った優良助っ人に球団も一目置くばかりで、その影響力は今後の外国人補強戦略にも及んでいる。

 最下位球団が相手でも頼れる助っ人はやることが違う。投げては弱り目の燕打線から12奪三振と貫禄を見せ、バットでも3回にNPB通算432打席目で自身初本塁打となる先制ソロを放った。「(本塁打は)間違いなく風だと思う。でも気持ちよかった」。ご機嫌のメッセンジャーは節目の10勝到達に「バックがよく守って(その後の)点を取ってくれたのが大きい。チームメートが勝てるチャンスを用意してくれるから勝てている」とナインに感謝。金本監督も「投げるほうは安心して見ていられました」と満面の笑みでたたえた。

 来日8年目で過去に奪三振王、最多勝のタイトルなど数々の功績を積み上げてきた。この“長寿助っ人”に、球団は昨オフに推定年俸3億5000万円の2年契約を締結したが、実はその貢献度の大きさが今後の外国人補強の編成面にも大きな影響を与えているという。あるフロント幹部は「メッセが故障した場合や(国内FA権を取得して)日本人扱いになった後のことを想定して、先発を任せられる外国人投手のリストを作っているが、その候補はメッセタイプの投手。『第2のメッセンジャー』を獲りたいと思っている」と明かす。

 阪神が外国人先発投手を獲得する上で重要視するのは能力だけでなく、パーソナリティーの部分。同幹部は「まずはメッセのように“壊れない選手”。強さも大事だけど、体のメンテナンスやケアを自分で毎日きっちりできる。そしてNPBでプレーすることに誇りを持ち、日本の野球文化を尊重できる選手。メッセは開幕投手を任されることや日本でのタイトル獲得に誇りを持って、そこをモチベーションに戦う。それが成績にも好影響している。そういう選手は日本で成功する資質を持っている」と力説する。

 メッセンジャーのような新助っ人を探すのは容易ではない。だが、それくらい球団から「最高のお手本」として認められている。偉大さは増すばかりだ。