【赤坂英一 赤ペン!!】いろんな外国人を見てきたが、DeNA・ラミレス監督ほどキャラ変に成功した例はほかにあるまい。ヤクルト、巨人でプレーした2001〜11年は「アイ〜ン!」などのお笑いパフォーマンスでブレークしながら、監督になってからは完全に封印。いつも落ち着き払って、記者に何を聞かれてもけむに巻いている。

 相手投手の攻略法は、常に「ファーストストライクを打つこと」。どんな投手についても、判で押したように「追い込まれる前に打つことが大事だ」の一点張りである。

 ライバルチームの試合はチェックしているかと聞かれ、「家で奥さんがテレビを見てる。ゆうべは阪神が勝ってると言うから、そんな報告するなと言ったよ」と笑わせたこともある。それで肝心の阪神については「ヨソの試合までコントロールできないから」とはぐらかしておしまい、だ。

 そんなラミレス監督の率いる最近のDeNAを指して、セ球団の間では「チーム体質が明らかに変わった」と指摘する声も増えている。ある巨人関係者もこう言うのだ。

「中畑前監督の時代は、キヨシさんが勝敗に一喜一憂していたので、選手もその影響を受けて浮足立つことが多かった。監督の機嫌がいいと首位までいって、落ち込むとチームまで最下位に沈んじゃう。が、ラミレスは常にポーカーフェースだから、選手も落ち着いてプレーできる。この監督のキャラの違いは意外に大きいと思いますよ」

 そんなDeNAを最も警戒しているのが、首位を独走中の広島らしい。緒方監督就任1年目の15年、DeNAに植え付けられた苦手意識が尾を引いているという。

 広島はこの年、開幕2カード目、横浜でのDeNA3連戦で3連敗。次の中日3連戦でも3タテされて7連敗を喫した。これが最後まで響き、最終戦でCS進出を逃している。対戦成績は広島の10勝15敗と散々だった。

「ウチの若い選手はハマスタ特有の雰囲気が苦手なんですよ。『あの球場は狭いから、グラウンドにいるとDeNAファンの声がのしかかってくるようだ』と言うんです。本拠地ではいつも真っ赤なスタンドに囲まれてるから、それでやりにくいと感じているのかな」とは、ある広島関係者の証言。広島優勝で確実と見られたセのペナントレースだが、終盤でもう一山あるか。本当にそうなれば面白いのだが。