広島の層の厚さは桁違いだ。9―4で制した6日のDeNA戦(横浜)では、腰痛症の安部に代わって三塁で先発出場の西川龍馬内野手(22)が0―0の4回に先制打を放ち、2試合連続のV打と存在感を発揮。バティスタも、左翼の定位置を争う松山が右肩関節症のため5日の同カードで途中交代するや、デビュー時の6月3、4日のロッテ戦以来となる2戦連発でアピールした。

 三塁に定着し、打撃10傑にも名を連ねる安部の状態は気になるところだが、西川にとっては大事なチャンスだった。ここまで35度の代打起用で30打数13安打、1本塁打、11打点と無類の勝負強さを発揮するも、それ以外では70打数17安打で、打率は代打時の4割3分3厘から2割4分3厘にガクッと落ちる。敦賀気比高の先輩でもある東出打撃コーチはこう言う。

「西川は腕でバットを振るというより、バットが体から生えているような感じで、それをコマのように回転させてボールをはじき返すイメージ。パンチ力があるわけではないが、速球にも振り負けない」。最近では3日の阪神戦の9回にドリスの155キロを同点の2点打に。7月25日の巨人戦でも0―0の8回にマイコラスの147キロを二塁内野安打し、決勝点を叩き出した。

 泣きどころは「相手投手のレベルが落ちると自分の打撃もレベルが落ちてしまうところ」(東出コーチ)。バットに当てる技術はあるため、空振りするほどでもない変化球を引っ掛けてしまう“天才肌”の傾向があるとか。

「今日は自然とバットが出ました。あの形でのバットの出方を自分の中でやってきた。与えられたチャンスなのでしっかりと結果を出していきたい。もっともっと打てればいいと思う」と意気込む西川。レギュラー奪取には二線級投手からもコンスタントに成績を残すことが課題というわけだ。