【赤坂英一 赤ペン!!】「ウチにも、サファテのようにビシッ!とモノを言える選手がいればな」。最近、広島の首脳陣の間から、こんな時ならぬボヤキ節が聞こえる。

 ソフトバンクの守護神サファテが1日、オリックス戦でサヨナラ本塁打を打たれた直後、「先発が何度も連続で早い回で降りていたら、そのツケは後ろに回される。リリーフはみんな疲れてるんだぞ」と発言。「首脳陣は先発にもっと長い回を投げさせてもらいたい」と怒りをぶちまけた。

 サファテは2011、12年の2年間、広島で守護神を務めたOBでもある。それだけにコーチ陣から「ウチの先発にもカツを入れてほしい」という声が上がったのだ。「暑くて疲れているとはいえ、先発の中には6回ぐらいで露骨に“代えてください”という態度を見せるのがいる。もっと踏ん張ってもらわないとなあ」というのである。この話を、元広島監督でもあるソフトバンク・達川ヘッドコーチにぶつけた。すると「そりゃそうじゃろう。サファテが言うたことは、ワシが先発に言いたかったほどじゃけんのう」と、こんな答えが返ってきた。

「でもね、ああいうことはサファテみたいに実績があって、尊敬されとる投手じゃから言えることよ。投手陣では一番年上(実際は3番目)で、通算200セーブを挙げたときにはみんなでお祝いもした。それだけ人望がある投手が言うから説得力がある。ろくな仕事をしてないやつがあんなことを言うたら、もめ事になるだけじゃ」

 そう語る達川ヘッドはサファテが広島で投げていた時代、評論家として接していた間柄だ。当時の投手コーチ・大野豊氏も交えて、いろんな野球談議を交わしたという。「じゃけえ、今回もあの発言があったとき、ワシからサファテに言うたんよ。『ありがとう。よう言うてくれた』と。あの翌日はバンデンハークが8回投げたし、これからはほかの先発もビシッと投げてくれるじゃろ」

 もっとも、5日の西武戦では、サファテが9回に4点差から同点に追いつかれてまさかのセーブ失敗。何とか延長10回に勝った試合後、メットライフドームの階段に腰掛けて「今日は僕がみんなに助けてもらったね。勝ってよかった」と殊勝なコメント。達川ヘッドも「こういうこともあるよ」と苦笑いだった。これでチームの結束力がより一層高まれば言うことはないのだが。