【ズームアップ甲子園】第99回全国高校野球選手権大会第1日(8日)第1試合で彦根東(滋賀)が波佐見(長崎)に6―5でサヨナラ勝ち。1点を追う9回一死一、三塁で三ゴロの間に同点。さらに二死一、二塁から4番・岩本(3年)が右前打を放って決めた。春夏通じて5度目の甲子園でうれしい初勝利だ。

 鮮やかな終盤での逆転劇。彦根東は今夏の滋賀県大会から終盤の8、9回を「マイ・ゾーン」と名付け、猛攻を仕掛けることを徹底させている。村中監督がナインに「とにかく8、9回をしっかりやれ。ダジャレじゃないけど『8、9』は『ヤ(8)、キュー(9)』。8、9を制する者は野球を制する」と日々、伝え続けている言葉は今のチームにとって格言のようなものだ。

 過去の苦い教訓が生かされている。夏の県大会は2015年から昨年まで2年連続で同じ水口を相手に苦杯。15年は7回に逆転されて2―3で2回戦敗退、昨年は延長12回に4―5でサヨナラ負けして3回戦で姿を消した。昨年9月の秋季県大会でも八幡商との1回戦で8回に逆転され、2―3で敗れた。

「ここ最近は大舞台で終盤にひっくり返され、悔しい思いをし続けていた。だからこそ同じテツを踏んではいけない。そういう意識のもとで、みんなが戦っています。8、9回はイニングの合間にベンチで選手がお互いに反省点を言い合って気持ちを高ぶらせたり、攻守のリズムも変えたりします。今日だって終盤にリードされていても負ける気なんてサラサラなかったですよ」とは主力選手の一人。滋賀県内屈指の進学校。緻密なゲームプランで秀才軍団が旋風を巻き起こす。