巨人・阿部慎之助内野手(38)が11日の広島戦(マツダスタジアム)で値千金の決勝3点二塁打を放ち、史上49人目の2000安打まであと2本に迫った。阿部のひと振りから勢いづいた打線が15安打の猛攻を浴びせて9―2で快勝。偉業達成へ周囲のボルテージは高まるばかりだが、とりわけ触発されているのが村田修一内野手(36)だ。順調なら来季中の大台到達が見込まれ、阿部の進撃が背番号25の背中をも後押ししている。

 カウントダウンも最終段階に入った。最大の見せ場は0―2の5回に訪れた。二死満塁のチャンスで阿部は福井の外角直球を逆らうことなく左翼線へ運び、通算1998本目の安打は走者一掃の逆転二塁打となった。この一打から後続もつながり、この回だけで打者11人、大量6点を挙げて試合を決めた。阿部は「勝てる一本を打てて良かった」と満足そうに振り返り、由伸監督も「1本で逆転できた。雰囲気がガラッと変わったかな」とたたえた。

 今や阿部の2000安打はファンのみならず、ナインの間でも最大の関心事だ。この日の3安打で通算1000安打まで残り4本とした陽岱鋼が「僕の記録? 意識していないですね。やっぱり阿部さんはすごい。僕の(記録)なんてショボイ、ショボイ。もっと頑張らないと」と気合を入れ直すように、阿部の波及効果は計り知れない。

 なかでも阿部と同世代の村田はとりわけ闘志をかき立てられている。チームでは阿部に次いで最も2000安打に近く、この日は3安打2打点の大暴れ。通算1828安打で大台まで残り172本とした。

「一緒のチームになって他球団からでは分からない阿部さんのすごみを見せてもらっている。大学の時から阿部さんの存在を知っていたし、もともと練習される方。達成できると思いますし、素晴らしいと思います」と改めて脱帽しているという村田は「2000本は僕も目標に入れている。今年は無理ですけどね。もちろんチームの兼ね合いもありますけど、(1安打につき)試合数ぐらいだと考えれば、今年このまま最後までスタメンで出続けられれば来年は視野に入ってくる。僕が目標にしている数字を(阿部が)間近で達成されるところを見るのは、すごく刺激になりますよ」と武者震いを抑えきれない様子だ。

 チーム全体に広がりをみせる阿部の“2000本効果”。ナインだけでなく、指揮官も「阿部の安打で勝てれば、記念のいい日になるのかなと思いますけどね」と待ち望む。その瞬間はもう目の前に迫っている。