阪神・桑原謙太朗投手(32)が7日、西宮市内の球団事務所で契約更改交渉に臨み3700万円増の年俸4500万円でサインした。10年目の今季は金本知憲監督(49)に見いだされ、中継ぎエースとしてチーム最多の67試合に登板し、防御率1・51と奮闘。初の最優秀中継ぎのタイトルも受賞した。463%増は日本人選手の球団史上最高となるアップ率だ。まさにバラ色のオフを満喫することになったが、気がかりなこともあるという。どういうことなのか。

 阪神加入1年目の2015年はリリーフで6試合に登板しただけで、昨季はプロ入り後初の一軍登板なし。それが一転、崖っ縁から中継ぎエースの座を射止め、今季はチーム最多の67試合に投げ、リーグ2位の原動力となった。その働きぶりを評価され、日本人選手では球団史上最高の昇給率を勝ち取った10年目右腕は「すごい評価していただいたなと思う。想像よりちょっと上くらい。(使い道は)特に決めていないです」と笑顔を見せた。

 前代未聞の大幅昇給の裏には「金本監督のほうから『桑原には出してやってくれ』という言葉があって、その監督推薦を考慮して金額を出した。監督もよっぽど助けてもらったという感覚があったのでしょう」(谷本副社長兼球団本部長)と指揮官直々の鶴のひと声があったという。

 これでバラ色のオフとなりそうだが、桑原には気をもんでいることがある。横浜(現DeNA)時代の先輩で、巨人を自由契約になった村田修一内野手(36)の動向だ。「僕がどうこう言える立場ではないですが、(所属先が)どこになるのか気になる」と言う。

 今季は「巨人に一番打たれたというイメージがあるので、何かしら対策をしていきたい」と自戒するように、巨人戦の対戦防御率は4・05とイマイチ。なかでも村田には6打数3安打とカモにされ「苦手という意識はある。マウンド上で考えることはないが、横浜時代に村田さんは一軍でバリバリやっていて、僕は二軍で立場が全然違ったので…」と雲の上の存在と対戦する難しさを口にする。

 ただ、それはそれ。再び村田と対戦できる環境が整えば、自らの成長を試す場にもなるはず。昨季一軍登板なしから躍進を遂げた虎の“ブレーク男”は「(村田の所属先が)決まってまた対戦できればいい」と祈るような思いでいる。