9日、都内の東京五輪組織委員会にムスリム世界連盟の一行が訪れ、布村幸彦副事務総長と会談した。選手村で出されるハラール食(イスラム教徒向けの食事)やテロ対策について協力の申し出があり、意見交換した。イスラム圏では豚肉やアルコール類が禁止され、また国ごとに細則が異なる。選手村でハラール食をどのように提供するかは未定で、今後の検討材料となった。

 だが、ここにきてそれ以上にやっかいな問題が浮上した。3年後、東京五輪は7月24日に始まり、ちょうど9日に閉会式を迎える。この日は東京都心でも37度を超える猛烈な暑さに。17日間で30度以上の真夏日は11日間を数え、暑熱対策が改めてクローズアップされることになった。

 さらに懸念されるのが台風5号のような“ノロノロ台風”の発生だ。台風は当初から不安が指摘されていたが、ノロノロ台風は想定外。台風5号は7月21日に発生した後、ゆっくりと列島を縦断し、温帯低気圧に変わったのが9日未明だった。東京への直撃は免れたものの、これが3年後なら東京五輪の開催期間はすっぽり覆われていたことになる。

 毎日、温度や天候をチェックしていた組織委だが、具体的な対応策はこれから。「組織委員会としてもまとめつつ、環境庁や国、東京都と連携したい。この時期にやらざるを得ないという大前提がある。その中で何ができるかということ」(布村氏)と力を込めたが、台風ばかりは防ぎようがない。頭を悩ませそうだ。