青森県中南地域県民局は8日、リンゴ黒星病の発生源となる越冬落葉の処理を省力化するため、県産業技術センターりんご研究所(黒石市)や農業機械メーカーなどが共同開発している「落葉収集機」の実演会を弘前市のリンゴ園地で行った。乗用草刈り機でけん引し、地面に張り付いた落ち葉をかき集める仕組みで、実用化は来春の見込み。

 黒星病は葉や果実に黒い斑点が出る病気。昨年度の発生は抑えたものの2016年以降、県内各地で多発傾向にある。被害に遭った葉を除去したり、すき込んだりする「耕種的防除」が重要だが、労働力確保が課題となっている。

 実演は同市相馬地区の田澤敬さん(40)の園地で行った。「オーレック」(本社福岡県)の担当者が、でこぼこのある園地に対応し、果樹の枝下も通れるよう開発した落葉収集機を披露した。収集エリアを3回程度走行すると大部分の落ち葉が除去でき、同研究所などの実証結果によると手作業に比べ作業能率は約30倍という。

 実演の様子を見た田澤さんは「人の手で集めるより、すごく楽になりそうだ」と評価。同社は来春にも、20万〜30万円ほどで販売したいとしている。

 国は昨年、治療効果もある新たな防除薬剤を登録した。同県民局地域農林水産部の熊谷泰治次長は「楽観視はできない。薬剤だけに頼らず、耕種的防除も行ってほしい」と呼び掛けた。