青森県八戸市に主力工場を置く三菱製紙(東京)は14日、同社八戸工場やグループ会社で製造した6種類の製品で、検査数値や検査結果の改ざんなどの不正が行われていたことが新たに確認されたと明らかにした。このうち、八戸工場ではPPC用紙(コピー用紙)とパッケージなどに使われる板紙製品で、検査数値改ざんや規格外品を顧客の同意を得ずに出荷していたことが判明した。

 2024年、子会社で判明した一部製品の検査測定データ改ざんなどを受け設置した外部専門家による特別調査委員会の調査で分かった。24年5月から約1年間、関係資料の精査やOBを含む関係者への聞き取り、アンケートなどを実施。不正の発生時期を特定できない製品もあったが、6種類の製品のほとんどで長期にわたって続いていた。三菱製紙によると、いずれの製品でもトラブルは確認されていない。

 三菱製紙は調査結果を踏まえ、経営・ビジネス上の問題や、組織内の風通しが悪い企業風土上の問題などの原因があった−と分析。社内規定見直しや検査員の研修、各工場の品質保証部門を工場から独立させる組織改正などの再発防止策に取り組んでいる。経営責任を明確にするため取締役の役員報酬を25年5月から2カ月間、10〜30%自主返上する。

 報道機関向けのオンライン説明会で、木坂隆一社長は「皆さまには多大なご心配とご迷惑をおかけし、おわび申し上げる。引き続きグループ全社を挙げて再発防止策を実行し、信頼の回復に努める」と陳謝した。

 ほかに判明した不正は次の通り。

 ▽子会社・三菱製紙エンジニアリングの旧白河事業所で製造していた変圧器などの部材として使用されるクラフトプレスボード製品で検査数値の改ざん、一部での測定方法違反▽三菱製紙旧フィルター事業室で自動車のエアコンなどに使われるフィルター製品の検査結果の数値改ざん▽旧子会社による、内装に使われる加工用原紙などの出荷検査の数値改ざん、捏造(ねつぞう)