巧みなペース判断で逃げ切った西村淳騎乗のベレヌス(左)

[GⅢ中京記念=2022年7月24日(日曜)3歳上、小倉・芝1800メートル]
 
 明石 勝ち時計は9ハロン1分45秒9。3レース前の1勝クラスが1分46秒5ですから、想定より時計一つ分は遅いなというのが正直な感想です。

 上田 5ハロン目まで12秒台が3回。通過ラップは3ハロン36秒1→4ハロン48秒1→5ハロン59秒9か。うまくペースを落として一人旅に持ち込んだ動かぬ証拠だな。

 明石 1勝クラスの通過ラップが36秒0→47秒6→58秒8ですからね。逆に残りの5ハロンがすべて11秒台というのも納得です。

 上田 オープン馬が3階級下に近いペースで行ければ最後まで止まらないのも当然だよな。かといって、ラスト5ハロン57秒8の逃げ馬を後ろからかわすには腹をくくったロングスパートしか手がないわけだし。

 明石 下手をすれば3コーナーの入口あたりからギアを上げなきゃいけませからね。それで失速したら目も当てられません。

 上田 西村淳也騎手はこれで重賞2勝目。初制覇は昨年の金鯱賞のギベオンか。この時もマイペースに持ち込んでの逃げ切りだったよな?

 明石 はい。当時のラップは4ハロン通過49秒5のスローな入りから、続く5ハロンが合計59秒5のよどみない流れ。渋った馬場ということもあってラスト1ハロンは12秒8を要しましたけど、見事にデアリングタクトの追撃をしのぎ切りました。

 上田 同じ逃げ馬だけどパンサラッサみたいな玉砕型とは全然キャラが違うよな。行ってナンボじゃなくて、M〜Sペースでしぶとさを発揮するという。

 明石 ある意味で人馬ともにペース判断に長けたタイプ。同型不在のメンバー構成なら大崩れはないでしょうね。

 上田 今回も含めて直線平坦コースでの好走が目立つから、あえて課題を挙げるなら直線坂コースの克服ってところだろうな。

著者:東スポ競馬編集部