【TPC秋山響の海外競馬解析】英国における芝12ハロン路線の頂上決戦であるGⅠキングジョージⅥ世&クイーンエリザベスS(芝11ハロン211ヤード)が23日にアスコット競馬場で6頭立てで行われた。

 今年は、GⅠ愛ダービーを7馬身差で圧勝したウエストオーバーが1番人気、GⅠ英オークスで出遅れながら2着したエミリーアップジョン(1週間前の愛オークスに出走予定だったが、バードストライクで飛行機が飛ばず、急きょこちらに矛先を向けた)が3番人気と3歳勢が上位評価を受けたが、それぞれブービーと最下位に沈んだ。ともに若さを感じさせる走りで再浮上の余地はありそうだが、現段階では古馬に歯が立たなかった。

 勝ったのは地元英国のパイルドライヴァー(牡5=父ハーバーウォッチ、W・ミューア&C・グラシック厩舎)。元障害騎手のP・J・マクドナルドを背に3番手で流れに乗り、余裕の手応えで直線に向くと、残り2ハロンで先頭へ。最後は昨年の凱旋門賞馬トルカータータッソに2馬身3/4差をつけての完勝だった。

 パイルドライヴァーは当歳時のタタソールズ12月セールで1万ギニー(約150万円)でも買い手がつかなかった馬。2歳7月のデビュー勝ちも単勝51倍という低評価での勝利だったが、3歳時にはGⅡで2勝を挙げ、4歳時の昨年6月にはコロネーションC(芝12ハロン6ヤード)でGⅠ初制覇を果たした。

 しかし、その後、馬房で転んでケガをして、昨年のこのレースを無念の回避。復帰戦となった昨秋のリステッドを制したものの、そこからはGⅠ香港ヴァーズがグローリーヴェイズの2着、GⅢネオムターフCがオーソリティの11着、GⅠドバイシーマクラシックがシャフリヤールの4着、そして前走のGⅠコロネーションCも2着だったが、大舞台でベストパフォーマンスを見せた。

 今回は、良馬場発表とは思えないほどタフな馬場での勝利(おそらく散水の影響)。秋のGⅠ凱旋門賞でも注目の一頭になりそうだ。

凱旋門賞に挑むドウデュース

著者:東スポ競馬編集部