優勝した武豊

 世界のトップジョッキーが腕を競う「ワールドオールスタージョッキーズ」が27、28日の札幌競馬場で3年ぶりに行われた。中心となったのが日本が誇る名手・武豊(53=栗東・フリー)。27日の2戦を1→3着で合計45点を獲得し、トップに躍り出て「このまま終わらないかな(笑い)」と話すなど初日から快進撃。

 2日目の第3戦は騎乗予定馬が競走除外となったが、最後の第4戦では2番人気カフジアスールをきっちり2着に持ってきて合計71点を確保。2位の川田将雅(59点)に12点の差をつけて、前身であるワールドスーパージョッキーズシリーズの1992年以来となる実に30年ぶりの優勝を成し遂げた。

 その1992年に武豊が優勝した時のライバルたちの名前を見ると驚く。すでに現役をとっくに引退し、伝説となっている大ジョッキーばかりだからだ。
 
 当時、2位だったパット・デイは、米3冠競走を9勝し殿堂入りした伝説のジョッキーで、2005年に騎手を引退。3位のパット・エデリーは、ダンシングブレーヴ、サドラーズウェルズなど、現在は血統表の〝奥〟に出てくるような名馬に乗り、ビッグレースを数え切れないほど勝利。凱旋門賞3連勝など伝説を残し、2015年に亡くなっている。

 そのほか、6000勝を超える勝ち鞍を稼ぐなど、地方競馬を代表する騎手だった石崎隆之、全米リーディングに複数回輝いた殿堂入りのゲイリー・スティーヴンス、長年JRAのトップとして君臨した岡部幸雄など…。30年前、武豊がトップ騎手同士として騎乗技術を競った相手は軒並み引退し、すでに歴史上のジョッキーとなっているのだ。

 そんな中、武豊だけは、いまだに第一線で活躍し、今年、ダービーも勝ち、今回のWASJでも優勝してみせるなど、まったく年齢を感じさせないプレーを見せている。

 まさに生ける伝説――。武豊のスゴさを改めて思い知らされる今年のワールドオールスタージョッキーズだった。

著者:東スポ競馬編集部