カラテと菅原明良

新潟記念2022

[GⅢ新潟記念=2022年9月4日(日曜)3歳上、新潟・芝外2000メートル]

 4日、新潟競馬場で行われたサマー2000シリーズ最終戦、GⅢ新潟記念(芝外2000メートル)は10番人気のカラテ(牡6・辻野)が転厩3戦目で見事、Vを射止めた。勝ち時計1分58秒9(良)。2着には9番人気のユーキャンスマイル、3着に3番人気のフェーングロッテンが入り、3連単は70万円超えのビッグ配当となった。この大混戦を制した要因は?

 ハナを切ったのはゴールドスミス。3コーナー手前で外からカイザーバローズがかわして先頭に立ったが、前半5ハロン60秒5のやや緩ペース。絶好ポジションの7番手をキープしたカラテは前走の安田記念から2ハロンの距離延長にもかかわらず、人馬の折り合いはピタリ。ここは勝手知ったる菅原明がパートナーゆえか。直線半ばで右ムチを放つと、一気にギアチェンジ。持ち前のダイナミックなフォームでグイグイと後続を離して悠々と先頭ゴールインを果たした。

「僕は千六と千八しか乗っていないですけど、距離は持つと信じて騎乗しました。最近にはないほどゲートをポンと出てくれて調子の良さを感じましたし、初めて重賞を勝たせていただいた馬で再び結果を出せてとてもうれしいです」と、したたる汗を拭いながら笑顔を見せた。

「距離の壁」と「酷量」を克服

 一方、ロータスランドに続く2頭目の重賞馬を出した開業2年目の辻野調教師は「私の厩舎にきてからはマイラーではなく中距離あたりがいいのではと思っていました。今回は軽ハンデ馬との兼ね合いがポイントでしたが、力でねじ伏せてくれましたね。今後は二千前後のレースを使っていきたい」と決意表明。続けて「菅原明以外の選択肢はなかったです」と師は付け加えたが、馬のことだけでなく馬場も知り尽くしたジョッキーが背中にいたことがカラテの鮮烈なる復活劇を実現たらしめた。

 それにしても圧巻のレースぶり。トップハンデ馬が苦戦(優勝は11年以来)している重賞で57・5キロの酷量を背負いながら後続馬に0秒3差。中距離ではGⅡはおろかGⅠレベルに達している可能性も。ダービー馬シャフリヤール、3歳馬のイクイノックス、ジオグリフ、そして札幌記念を快勝したジャックドールらが参戦を表明している天皇賞・秋。そこにまた一頭、魅惑的な馬が加わってきそうな予感すらさせる快勝劇だった。

著者:東スポ競馬編集部