道営出身で大活躍したコスモバルク

 4日、札幌競馬場で行われた2歳オープン・すずらん賞(芝1200メートル)は道営所属のコスモイグローク(牡・田中淳)が初芝をものともせず、大外から豪快な差し切り勝ち。道営所属馬としては2017年のリュウノユキナ以来、5年ぶりの勝利となった。鞍上・丹内=田中淳厩舎のコンビは、8月21日のクローバー賞もジョリダムで制している。道営の厩舎が2歳のオープン特別を2勝するというのも、なかなかの快挙だろう。

 コスモイグロークは父ジョーカプチーノ、母クールベット、母の父キングヘイローという血統。曽祖母が幻の桜花賞馬といわれた名牝イットー(高松宮杯、スワンS)だから「華麗なる一族」の末裔となる。

 代表産駒であるハギノトップレディ(父サンシー=桜花賞、エリザベス女王杯、高松宮杯)、ハギノカムイオー(父テスコボーイ=宝塚記念、高松宮杯)らはともかく、イットーにはサンプリンス、ヴァリィフォージュ、ニッポーテイオーなど今となっては成功したとは言い難い種牡馬も配合されていた。

 コスモイグロークの祖母にあたるキープイットアップはイットー最後の産駒となるが、こちらの父も重賞勝ちはカブトヤマ記念の一つだけというモガミチャンピオン(その父トウショウボーイ)。残念ながら、キープイットアップ自身は2戦して未勝利に終わっている。もっとも、そのおかげでコスモイグロークにはトウショウボーイ4×4のクロスが生じているのだが…。

 ただ、昨年からディープボンド、ピクシーナイト、イクイノックス、ウォーターナビレラなどすさまじい勢いを見せる「母の父キングヘイロー」というのは見逃せないポイント。父ジョーカプチーノもキングヘイローとは相性が良く、初年度産駒のジョーストリクトリは17年のニュージーランドトロフィーを勝ち、ジョーマンデリンは20年の函館スプリントSで3着となっている。

 また、「コスモ」の冠を持ち、母系にトウショウボーイの血が入っている馬といえば、道営に所属したまま中央のレースに挑戦し続け、06年のシンガポール航空インターナショナルCでGⅠ制覇を果たしたコスモバルクが思い出される。

 コスモイグロークは「第2のコスモバルク」となって「華麗なる一族」復活ののろしを上げることができるのか、今後も注目していきたい。

著者:東スポ競馬編集部