神戸新聞杯2022

[GⅡ神戸新聞杯=2022年9月25日(日曜)3歳、中京・芝2200メートル、菊花賞トライアル]

 21世紀に入ってからは、ダービー馬の〝次走〟として最も多く選択されているレースがこのGⅡ神戸新聞杯だ。過去10年のダービー馬では14年ワンアンドアンリー、17年レイデオロ、18年ワグネリアン、20年コントレイル、21年シャフリヤールが秋初戦に選択。残る5頭は年内休養・引退、もしくは海外遠征だから、紛れもない王道ローテといえる。

 今年のダービー馬ドウデュースは活躍の場を異国の地に求め、2〜4着馬は天皇賞直行やGⅡセントライト記念から始動で例年よりも手薄な組み合わせに。過去2年と同じく舞台は本番と異なる左回り中京の2200メートル。20年コントレイルは本番も制し無傷での3冠制覇を達成したが、21年ステラヴェローチェは4着善戦止まり。果たして3冠最終戦の主役となる〝遅れてきた大物〟が誕生するか注目が集まる。

関東馬に惑星候補が

 プラダリア(牡・池添学)はダービー出走組で最先着の5着に健闘。パーフェクト連対(2勝、2着2回)は途切れてしまったが初の一線級を相手に正攻法から掲示板確保は確かな地力を証明するものだ。1勝馬の身で臨んだGⅡ青葉賞を出走中2位の上がりを駆使して差し切りを決めたように、前哨戦レベルでの決め手上位は断然。初勝利を挙げた阪神戦以外の4戦は中京・東京と左回りの実戦経験も豊富だけに能力発揮に支障が少ない舞台設定といえよう。

 ジャスティンパレス(牡・杉山晴)は春シーズンが皐月賞9着→ダービー9着のGⅠ2戦のみ。ポテンシャルを発揮する準備が整わなかった印象も。2歳時は新馬→1勝クラスを連勝しGⅠホープフルSが2着とほぼ完璧な戦歴を残した。初陣Vを決めている中京に戻って復活のきっかけを掴みたい。

 ビーアストニッシド(牡・飯田雄)は対照的に春5戦を消化。皐月賞11着→ダービー10着はすでに余力がなかった感も。強敵相手のGⅢ共同通信杯を3着善戦しGⅡスプリングSを逃げ切りと良績は1800メートルに集中。2200メートルの克服が今回の課題となる。

 アスクワイルドモア(牡・藤原)はダービーが12着大敗も当レースと同じ中京2200メートルで行われたGⅡ京都新聞杯を2分09秒5のコースレコードで快勝、父キズナに続く父子制覇を達成した。父が不参戦だった菊花賞に有力馬として駒を進めるために、相性の良いコースで好結果が欲しいところだ。

 ヴェローナシチー(牡・佐々木)は京都新聞杯が2着止まりで1500万円までしか賞金を上乗せできず。ダービー除外で回った白百合S(リステッド)も2着惜敗に終わった。それでも7戦すべてで3着以内を確保の安定感は他馬にはない魅力でもある。本番出走を確実にするためのモチベーションは十分な賞金がある前述馬より高いはずだ。

 一方、京都新聞杯3着ボルドグフーシュ(牡・宮本)はダービーに登録せず翌週の自己条件(2勝クラス)・一宮特別へ。中京芝2200メートルで古馬を撃破すると夏場を休養に充てここへ備えた。〈1・0・2・0〉と中京では凡走皆無なら優先出走権ゲットも期待できる。

 夏競馬の1勝クラスで古馬を撃破したジュンブロッサム(牡・友道)、リカンカブール(牡・田中克)は春に重賞善戦がありここでも侮れない。パラレルヴィジョン(牡・国枝)は今回が初の大舞台となるが2戦2勝の内容が圧巻。経験馬相手のデビュー戦を出遅れながら最速上がりで突き抜けて2馬身半差完勝。前走も自身走破タイムを2秒8も短縮し、相手強化にもかかわらず着差を3馬身へと広げた。休み明けが初の長距離輸送で距離も未経験と克服すべき課題も多いが、ここで結果を出せば〝最大の惑星〟に浮上することは間違いない。

結果次第では最大の惑星になる可能性があるパラレルヴィジョン

著者:東スポ競馬編集部