エリザベス女王2022

馬なりながらラスト11・9秒と抜群の反応を見せたナミュール

[GⅠエリザベス女王杯=2022年11月13日(日曜)3歳上(牝)、阪神競馬場、芝内2200メートル]

<栗東>3歳馬ナミュールは阪神ジュベナイルF、桜花賞はいずれも1番人気に支持された逸材。阪神JFはゲートで後ろへモタれる癖が出て痛恨のスタートミスで4着。桜花賞は内枠勢が上位を占める展開で大外枠を引いてしまうアンラッキーな面が重なって10着に敗れた。短期間で立て直したオークスが3着、前走の秋華賞は4角で推進が外へ逃げて、一旦ブレーキがかかる形となりながら2着…いまだにGⅠタイトルこそ取っていないものの、底知れない能力を秘めているのは間違いない。

「阪神JFでゲートを矯正できなかったことに関しての後悔があって負い目を感じています。この馬をGⅠ未勝利のまま終わらせるわけにはいきませんから」と高野調教師が未完の大器と言われ続ける同馬の悲願成就、タイトル奪取を誓う。

 前走後は放牧を挟んで先週火曜(1日)に帰厩したが、牧場サイドの尽力もあって前回と同様に460キロ台まで馬体はすぐに回復。春先は馬体の維持に苦労していたが、木曜、日曜と時計を出せたように徐々にではあるが体質も強化されてきている。

 最終追いは坂路での単走。いつものように1本目をキャンターで駆け上がった後の2本目に本追い切りを敢行。前半はゆったり運んで、しまい重点の内容だったが、軽く仕掛けてラスト1ハロン11・9秒(4ハロン54・9秒)。躍動感あふれる動きで前回からさらなる上昇を感じさせた。

「前走は4コーナーで外へ膨れて勝負という意味ではロスが大きかったですが、あそこからGⅠで2着まで来るんですから大したものだと思いました。前回でエネルギーを満タンにして走った後ですけど、今回も大丈夫だと思います。ずっと素質を感じていた馬で当初のナミュールに戻ってきています」と高野調教師は本領発揮に胸を張る。

 今回も高野厩舎にとっては秋華賞馬スタニングローズとの2頭出しになるが、ナミュールはデビュー時から期待値の高かった馬。オークス、秋華賞に続いて3度目の対戦になるが、同厩のライバルを撃破して悲願のGⅠ戴冠を果たしたいところだ。

著者:東スポ競馬編集部