エリザベス女王杯2022

超良血ジェラルディーナ(右)とアンドヴァラナウト

[GⅠエリザベス女王杯=2022年11月13日(日曜)3歳上(牝)、阪神競馬場、芝内2200メートル]

 牝馬戦線異状あり―。今年のJRA古馬牝馬重賞は7番人気のルビーカサブランカが制した1月のGⅢ愛知杯を皮切りに、GⅢ京都牝馬S(5番人気ロータスランド)→GⅢ中山牝馬S(15番人気クリノプレミアム)→GⅡ阪神牝馬S(9番人気メイショウミモザ)→GⅢ福島牝馬S(3番人気アナザーリリック)→GⅠヴィクトリアマイル(4番人気ソダシ)→GⅢマーメイドS(10番人気ウインマイティー)→GⅢクイーンS(2番人気テルツェット)→GⅡ府中牝馬S(12番人気イズジョーノキセキ)と1番人気馬が9連敗中。3連単の平均配当は約27万円(26万6937円)と大荒れ相場が続いている。

 そもそもこのエリザベス女王杯はグレード制が導入された1984年以降のJRA・GⅠの中で、1番人気馬が8勝=勝率21・1%と高松宮記念(5勝=勝率18・5%)に次ぐ低打率にあえいでいる1番人気受難のレース。過去10年に限っても2020年のラッキーライラックしかその支持に応えられていないとなれば、あえて1番人気を外すという選択肢も十分に〝あり〟だろう。

 今年のメンバーで1番人気確実なのが3歳馬スタニングローズ。世代の頂点をかけたオークスで桜花賞馬スターズオンアースにコンマ2秒差まで迫ると、ひと夏を越した今秋はGⅢ紫苑S→GⅠ秋華賞を連勝。ケガによる戦線離脱を余儀なくされた同期の2冠馬から世代トップの座を譲り受けたとなれば、2番手以下を大きく引き離す支持を集めたとしても何ら不思議はない。

 ただ、現3歳世代で古馬混合の芝重賞に出走した牝馬はのべ11頭で〈2・0・2・7〉。4度の馬券絡みはいずれも6ハロンのスプリント戦で、7ハロン以上には3頭がチャレンジして10、8、8着では予断を許さない。ちなみに、昨年(21年)の同時期は〈5・0・1・9〉で、7ハロン以上の重賞VがGⅡ札幌記念=ソダシ、GⅡ富士S=ソングラインの2例。データから導き出された世代レベルは、1つ年長の現4歳世代のほうが明らかに上ということになる。

 となれば、今年の結論は至って簡単。たった2頭の少数精鋭で参戦する4歳2騎を狙い撃ちすればいいだけの話だ。GⅡオールカマーで念願の重賞初制覇をかなえたジェラルディーナは、父モーリス、母ジェンティルドンナ、母の父ディープインパクトという日本を代表する超良血。もう一頭のアンドヴァラナウトも昨年のGⅡローズS1着→秋華賞3着の下地がある実力派で、日本が誇る名牝系エアグルーヴ一族だ。この2頭がフレッシュな3歳馬の陰に隠れて人気の盲点となる。こんな〝オイシイ話〟に飛びつかない手はあるまい。

著者:東スポ競馬編集部