東京スポーツ杯2歳ステークス2022

[GⅡ東京スポーツ杯2歳ステークス=2022年11月19日(土曜)2歳、東京競馬場、芝1800メートル]

 あのレガシーワールド(1993年ジャパンC)も勝ち馬に名を連ねる古馬オープン特別(東京芝2400メートル・ハンデ)だった東京スポーツ杯が装いを一新したのは1997年のこと。前年に創設されたGⅢ府中3歳Sを引き継ぐ形で「芝1800メートル・GⅢ」の東京スポーツ杯3歳S(当時)が誕生した。

 リニューアル元年の勝ち馬キングヘイローはいきなり翌年の牡馬クラシックで〝3強〟の一角を形勢。以降もアドマイヤコジーン、アドマイヤマックス、フサイチリシャール、ナカヤマフェスタ、ローズキングダム、サダムパテック、ディープブリランテ、イスラボニータ、サトノクラウン、ワグネリアン、コントレイル、ダノンザキッドとGⅠ馬を量産している。この実績を受けて21年からはGⅡに昇格。その勝ち馬イクイノックスがGⅠ天皇賞・秋を制覇と〝登竜門〟としての地位を不動のものとしている。果たして今年はどの若駒が〝名馬伝説〟の1ページ目を当レースで記すのか?

 新馬戦の勝ちっぷりならばハーツコンチェルト(牡・武井)が随一の存在だ。中京芝2000メートルを好位から抜け出すと2着に8馬身=1秒3差をつけて先頭ゴールイン。次位を実に1秒6も上回る最速33秒9の上がりをマークと視覚だけではなく数字面でのインパクトも大。全姉ナスノシンフォニーは牝馬ながらGⅠホープフルS(17年)に挑戦し5着善戦と血統的ポテンシャルも文句なし。ハーツクライ産駒初の当レース制覇が期待される。

8馬身差で新馬戦を制したハーツコンチェルト

 タイセイクラージュ(牡・矢作)は今回と同じ東京芝1800メートル新馬で最速34秒0の上がりをマークし0秒4差快勝。続くリステッド・萩Sは1番人気を裏切り4着に敗れたが前残りの展開も不向きだったか。新馬戦当時の鞍上・横山武に手が戻り、父サトノクラウンとの親子制覇なるかが注目される。

 矢作厩舎はフェイト(牡)もスタンバイ。新潟芝外1800メートル新馬はゲート内こそ落ち着きを欠いたが、中団追走から最速34秒5の上がりをマークし0秒9差の快勝。高いレースセンスと瞬発力を証明してみせた。父リアルスティールは現役時代は矢作厩舎に所属し東京芝1800メートルではGⅢ共同通信杯とGⅡ毎日王冠を制覇。父よりひと足早く、適性の高い舞台でタイトル奪取も期待できそうだ。

 昨年はイクイノックスで当レース初制覇となったルメールは新馬戦(中山芝内2000メートル)に引き続きロッククリーク(牡・栗田)とのコンビで参戦。〝早熟説〟もささやかれるエピファネイア産駒だが2歳11月の時点で懸念は当たらないだけに、ルメールの連覇を警戒して損はない。

 一方、ガストリック(牡・上原)は19年コントレイルと同じく〝ノースヒルズ〟が送り出す素質馬。新馬戦は4番人気と前評判こそ低かったが、今回と同じ東京芝1800メートルの舞台で最速33秒3の末脚を駆使した内容は正当に評価すべきだろう。ジャスタウェイ産駒は20年ダノンザキッドに続く当レース2勝目がかかる。

 ダノンザタイガー(牡・国枝)は単勝1・4倍の1番人気に推されたデビュー戦を2着に取りこぼしたが、次走でさっそく巻き返しに成功し初勝利を挙げた。20年セレクトセールで2億9700万円の値が付いた良血(母は米国最優秀2歳牝馬)が重賞の舞台でベールを脱ぐかが注目される。

 ダート(札幌1700メートル)で初勝利を挙げたドゥラエレーデ(牡・池添学)だが、芝でも未勝利戦(札幌1800メートル)で2着善戦がある。父ドゥラメンテ、伯父にサトノダイヤモンドならば芝こそが適鞍の可能性も。鞍上にムーアを確保しての東上だけに軽視は禁物だ。

著者:東スポ競馬編集部