天皇賞・秋上位馬だけでなくヴェラアズール(左)にも注目

ジャパンカップ2022

[GⅠジャパンカップ=2022年11月27日(日曜)3歳上、東京競馬場、芝2400メートル]

「世界に通用する強い馬づくり」をスローガンに創設された国際競走。当初は外国馬の強さに圧倒されるシーンもあったが、それも遠い昔のこと。2005年アルカセットの優勝を最後に、近年は日本馬の独壇場が続いている。

 海外でのレースを勝利することが珍しくなくなっただけに、「世界に通用する」という当初の目標は達成できたという見方もできよう。ただ、その一方でJCへ参戦する外国馬の質量の低下は大きな課題。今年から東京競馬場内に国際厩舎を新設するなど手は打っているが…。香港など他国に負けずより魅力のある国際競走とし、外国馬がこぞって参戦を望むような真の〝世界最強国〟となっていけるか?

 今年は4頭(登録は6頭)の外国馬が参戦を表明。グランドグローリー(牝6・Gビエトリーニ=仏)は昨年の当レース5着馬で3着だったシャフリヤールとは0秒3差。今年も凱旋門賞で5着と衰えを見せておらず、2度目のチャレンジで頂点を狙う。

 残る3頭はいずれも若くて勢いある3歳馬。ドウデュースを破ってニエル賞を勝ったシムカミル(牡3・Sワッテル=仏)、独GⅠバイエルン大賞勝ちのテュネス(牡3・Pシールゲン=独)、仏GⅠパリ大賞勝ち馬オネスト(牡3・Fシャペ=仏)。日本の高速トラック克服が大きな課題となろうが、どんな走りを見せるか興味深い。

 迎え撃つ日本勢ではダービー馬シャフリヤール(牡4・藤原)が中心。久々の国内戦となった前走の天皇賞・秋は5着に終わったが、ひと叩きしての上積み、そしてダービーを制した舞台に替わって意地を見せたいところだ。くしくも、ディープインパクト産駒の出走は本馬1頭。血統的にも期待は大きい。

 ダノンベルーガ(牡3・堀)は天皇賞・秋でシャフリヤールに先着しての3着。当初は賞金順で除外対象だったが、レーティングで出走権を手にした。GⅠ未勝利の3歳馬が優勝すれば40年ぶり、キャリア6戦目でのVはエルコンドルパサー、アーモンドアイの7戦目を上回る最少記録となる。同世代のイクイノックス、セリフォスが古馬を撃破してGⅠ馬に輝いたのは何よりも心強い。

 また、トム・マーカンドを鞍上に迎えて復活を期すデアリングタクト(牝5・杉山晴)、オークス勝ちや昨年のJC6着など当舞台と相性のいいユーバーレーベン(牝4・手塚)ら牝馬GⅠ馬もスタンバイ。ただ最も警戒すべきは、芝転向後に非凡な切れ味で重賞初制覇を決めたヴェラアズール(牡5・渡辺)かもしれない。コース実績もあり、今回は鞍上にライアン・ムーアを迎えるのも追い風。これまで芝レース全5戦でいずれも最速上がりをマークしており、末脚が爆発すれば一気の戴冠もあり得る。

 ほかでは、長丁場に強いボッケリーニ(牡6・池江)、テーオーロイヤル(牡4・岡田)、ハーツイストワール(牡6・国枝)らがどこまで食い込めるか。

著者:東スポ競馬編集部