アフリートを祖父に持つアスカクリチャン(上)と直子のプリエミネンス

【血統値】先週は交流GⅡが2レース行われ、浦和記念(11月23日=浦和ダート2000メートル)は4番人気のクリノドラゴン(牡4・大橋)が2馬身半の差をつけて豪快に差し切り勝ち。翌24日の2歳重賞・兵庫ジュニアグランプリ(園田ダート1400メートル)は2番人気のオマツリオトコ(牡・伊藤圭)が4馬身も突き抜けた。

 クリノドラゴンの父はアスカクリチャン、オマツリオトコの父はヴィットリオドーロ。いずれも産駒数の少ない種牡馬の子が2日続けて重賞初制覇を飾るという珍しい事態となった。

 アスカクリチャンは交流GⅠ・JBCスプリントなどダート重賞6勝のスターリングローズ産駒。母の父も最優秀ダート馬・ダイナレターというバリバリのダート血統ながら、七夕賞とアルゼンチン共和国杯を人気薄で制するなど、芝の中長距離路線で活躍した。

 14年の天皇賞・秋で競走能力喪失の大ケガを負い、1年以上の休養を経て16年から白馬牧場で種牡馬入りした。クリノドラゴンの馬主でもある栗本博晴オーナーのバックアップもあり、毎年コンスタントに種付けを行っている。とはいえ、4世代でわずか出走頭数15頭の中から重賞勝ち馬を出したのだから大したものだ。スターリングローズの血がつながる可能性も出てきた。

 一方のヴィットリオドーロは浦和記念、エルムSなどダート重賞を8勝した名牝プリエミネンスが、米国でサドラールウェルズ系エルプラド産駒のメダグリアドーロを種付けされて誕生した外国産馬。12戦4勝で、準オープン勝ちさえない平凡な成績ながらも、15年からアロースタッドで種牡馬入り。実質的にはグランド牧場の専属種牡馬的な存在だった。

 初年度産駒のイグナシオドーロ(道営所属)が北海道2歳優駿を制しており、オマツリオトコが2頭目のグレードレースの勝ち馬となる。両馬とも母の父がスマートボーイ(逃げ切りで重賞5勝)というのがいかにもグランド牧場産らしい。

 同産駒でこれまでに中央競馬に登録された馬は6頭しかおらず、オマツリオトコの新馬勝ち(6月18日=函館)が5世代目にして中央初勝利だった。ヴィットリオドーロは昨年1頭に種付けしたのを最後に種牡馬を引退。今年から乗馬となっている。オマツリオトコには後を継いで種牡馬入りしてほしいものだ。

 前述アスカクリチャンの父スターリングローズはアフリートの直子で、ヴィットリオドーロの母プリエミネンスもアフリートの娘。ここにきてアフリートの血を引く種牡馬2頭から、交流GⅡの勝ち馬が連日出るのだから血統は本当に面白い。

著者:東スポ競馬編集部