ハーツクライ産駒ダノンザタイガーの成長はまだまだこれからだ

藤井真俊【ダノンザタイガー(牡3・国枝)】

 春のPOGシーズンごろから国枝栄調教師が期待馬として名前を挙げていた一頭。しかしデビュー戦で2着に敗れ、続く未勝利戦もメンバー手薄な鞍で2馬身差勝ちと、やや〝地味〟な印象もあったが…。前走のGⅡ東京スポーツ杯(2着)でようやく素質の片鱗を見せた。

 休養を挟んでプラス12キロの馬体はひと夏を越しての成長の証し。レースでは内をうまく立ち回ったガストリックにクビ差及ばなかったが、こちらは外を回す正攻法の競馬だったことを考えると〝負けて強し〟だった。

「前走後はいろんな選択肢があったが、クラシックを見据えてGⅢ共同通信杯(2月12日=東京芝1800メートル)から始動することに。馬体はまだ成長の余地を残すし、一戦ごと着実に成長を感じさせるのがいいね」とは国枝調教師。

 まだまだ良くなるハーツクライ産駒。トレーナー悲願の牡馬クラシック制覇へ大いに期待したい。

著者:藤井 真俊