有馬記念を制したイクイノックス

 JRAは10日、2022年度のJRA賞受賞馬を発表した。年度代表馬と最優秀3歳牡馬にはイクイノックス(牡4・木村)が選出された。

 昨年は5か月の休養(馬体調整)を経てクラシック初戦の皐月賞にぶっつけで参戦。勝てば「中147日」の最長記録がかかる一戦だったが、直線で一旦は抜け出すもジオグリフの2着に敗れる。次走の日本ダービーでは直線でメンバー最速の末脚(上がり33秒6)で猛然と追い込んだが、勝ち馬ドウデュースにクビ差及ばず世代頂点の座を逃した。

 夏場を休養に充てた秋シーズンは菊花賞ではなく、古馬へ挑戦。復帰戦となった天皇賞・秋はパンサラッサが前半1000メートル57秒4の超ハイペースで後続を大きく突き放す逃げに場内が湧く中、ゴール寸前で差し切り待望のGI初制覇を果たした。

 そして陣営が昨シーズンのラストに選択したのはグランプリ・有馬記念。ファン投票1位のタイトルホルダーを抑えて堂々の1番人気でのゲートイン。3コーナー過ぎから大外を進出すると、直線は真一文字の末脚でライバルを一蹴、終わってみれば2馬身半差と圧巻のパフォーマンスでGI連勝を見事に達成した。

 木村調教師「このたびは年度代表馬という名誉ある賞を頂けて光栄です。これもひとえに馬主、厩舎スタッフをはじめ関係者の皆様に支えていただき、またファンの皆様に背中を押していただき受賞することができたものと思います。皆様、どうもありがとうございました」

 ルメール騎手「昨年1年間でだんだんと良くなり、特に秋からは大人になって天皇賞・秋、有馬記念と素晴らしいパフォーマンスを発揮してくれました。今年もすごく楽しみです」

著者:東スポ競馬編集部