
皐月賞2023
[GⅠ皐月賞=2023年4月16日(日曜)3歳、中山競馬場、芝内2000メートル]
混戦。25日にGⅢ毎日杯が終わり、GⅠ皐月賞(4月16日=中山芝内2000メートル)へ向けてトライアルを含めたすべてのステップレースが終了した。GⅢ京成杯、GⅢ共同通信杯、GⅢきさらぎ賞、GⅡ弥生賞ディープインパクト記念、GⅡスプリングSの勝ち馬が一堂に会する場。2歳GⅠを制したドルチェモア(朝日杯FS)とドゥラエレーデ(ホープフルS)が不在とあり、牡馬クラシック初戦は大混戦の様相を呈している。
デビューから無傷2連勝中のソールオリエンスが頭一つリードする形か。若さをのぞかせながら京成杯を完勝。本番と同じ舞台をすでに克服している点は強みといえる。前走は4角で膨れたように、レースぶりにまだ粗削りな面を残している分、伸びしろは相当ありそう。引き続き、横山武の手綱。好勝負が期待できそうだ。
3連勝でスプリングSを制したベラジオオペラが肉薄。前走が控える形から抜け出してくる〝正攻法〟でのV。自在性と馬場悪化に対応した点は高く評価できる。大柄な馬体で緩さの残る現状を考えると、順調に使える上積みが十分に見込める。これまでのレースぶりを振り返れば、1ハロンの延長は何も問題ない。
共同通信杯を制したファントムシーフは長く脚を使う印象だけに、小回りの中山二千への対応がカギになる。ホープフルS4着時の経験が今回につながるようなら。少しレースは空いたが、しっかりと乗り込みを消化しており、状態面に不安はない。
弥生賞勝ちのタスティエーラも侮れない存在だ。共同通信杯4着から鮮やかな反撃を披露。中山コースなら持ち味の機動力を存分に発揮できる。〝地の利〟を生かし切れれば楽しみがある。一方、きさらぎ賞勝ちで3連勝を決めたフリームファクシは道中の折り合いが最大のポイントになる。
重賞勝ちこそないものの、コースを問わず毎回堅実かつ、経験豊富なトップナイフも無視できないところ。朝日杯FS2着から直行となるダノンタッチダウンも素質においては一切見劣らない。
著者:東スポ競馬編集部