ダービーへと歩みを進めるサトノグランツ

京都新聞杯2023

[GⅡ京都新聞杯=2023年5月6日(土曜)3歳、京都競馬場・芝外2200メートル]

 6日、京都競馬場で行われたGⅡ京都新聞杯(芝外2200メートル)は1番人気のサトノグランツ(牡・友道)がゴール前の競り合いを制し、3連勝で重賞制覇を達成。賞金加算に成功してダービー切符を手にしている。

 1000メートル通過が63秒8。重賞とは思えない遅いペースだったこともあり、上位馬の上がり3ハロンは33秒台がズラリと並んだ。必然的に着差のつきにくいレースとなり、1〜4着は同タイム。だからこそ、クビ+アタマ+クビの激しい叩き合いを制した意味合いは大きい。

 川田は「この馬のリズムに徹した道中でした。どの馬も伸びていましたが、その中で捕まえてくれた。まだ成長段階で、もっと良くなってくるとは思いますが、ここで賞金を加算し、ダービーへ向かえるのは大きいと思います」と今回の1勝の重みを示唆。

 見守った友道調教師はもっと具体的に「これで夏は休ませることができる」。まだまだ成長途上のサトノグランツがパワーアップして戻ってくる秋が楽しみ──。そんな意味も込めた発言に聞こえた。

 もっとも、次走に控えるダービーでもチャンスがないわけではない。天井知らずの上昇度は3連勝の戦績が示す通り。課題と思われた高速上がりにも対応した。

 友道調教師は「仮にジョッキーが次も乗ってくれるのなら、サトノダイヤモンドの産駒でマカヒキのコンビ。ちょっと面白いね」と16年のダービーを引き合いに粋なコメント。7年越しのドラマが競馬の祭典に彩りを添える可能性も十分ありそうだ。

著者:東スポ競馬編集部