横山武を背に申し分のない動きを見せつけたソールオリエンス（奥）

日本ダービー2023

［ＧⅠ日本ダービー＝２０２３年５月２８日（日曜）３歳、東京競馬場・芝２４００メートル］

〈美浦〉皐月賞馬ソールオリエンスは〝相棒〟横山武がまたがり、南ウッドでドゥラモンド（古馬３勝クラス）との併せ馬。５馬身追走から堂々先着を果たした。時計も６ハロン８０・８―１１・１秒と申し分なし。２冠制覇へ向けて、その切れ味にはさらに磨きがかかっている。

　横山武は「１週前追いの動きとしては良かったです。何より無事にレースまで行くことが重要ですし、反応が良かったのも順調さを表しているのかなと思います。左回りの追い切りは初めて乗ったけど、良くも悪くも右回りと大きな差はなかったです」と懸念されるコーナリングに言及。

　また、馬自身の完成度について、「皐月賞の前に〝完成するのは秋〟と言いましたが、それは間違いで、秋ではなくて古馬でしたね。もっと大きな期待でもありますが、（完成は）秋よりもまだ時間がかかると思いました。それでいて現状のポテンシャル。いい馬です」とコメントした。

　２冠制覇へ向けては、「皐月賞の時と比べて大きくは変わっていませんが、条件が替わるのはいいこと。右よりは左回りのほうがいいと思っているし、左回りという以上に広いコースが向いているとは皐月賞の前から思っていたこと。今日の追い切りでも折り合いには苦労したし、２４００を走るうえでは折り合いには気をつけたいが、スタミナの部分では心配していない」と語った。

　一方の手塚調教師は「動きは良かったですね。ペースメーカーがうまくリードしてくれたのもありますが、時計も思ったくらいでした。まだジョッキーは〝手前を替えるのが多い〟とずっと変わらずに言っていますが、皐月賞の当日も多くて、その辺りはこれからの成長の余地だと思っています。今回の（追い切りでの）伸びもさすがＧⅠ馬。馬体は余裕があるように見えるけど、計量すると変わりないし、週末と来週追えば大丈夫でしょう」と仕上がり具合に満足げな様子だった。

著者：東スポ競馬編集部