青葉賞V直後にスキルヴィングを絶賛したルメール

日本ダービー2023

[GⅠ日本ダービー=2023年5月28日(日曜)3歳、東京競馬場・芝2400メートル]

 いよいよ28日は3歳の頂点を決めるGⅠ日本ダービー(東京芝2400メートル)が開催される。決戦を前にした各陣営の発言はあらゆるメディアで報道されているが、前走のレース直後のコメントは時間の経過とともに忘れ去られていく運命にある。興奮冷めやらぬ中での受け答えだけに、「本音」や「ヒント」が隠されていても不思議はない。全18頭の前走時のコメントを列挙することで、当時の「点」がどう「線」になっていくか、その過程を各位で読み取っていただきたい。

【ダービー出走馬の前走コメント一覧】

1枠1番ベラジオオペラ
皐月賞10着・田辺騎手「ペースが落ち着いてほしいところで逆に動いてしまい、結果的に先行策が裏目になってしまった。馬場とペースが厳しかった」
→横山和に乗り替わり

1枠2番スキルヴィング
青葉賞1着・ルメール騎手「スローペース、しかも大外に行く形になって心配していましたが、坂を上がってからいい脚を使ってくれた。GⅠホースだと思います。経験も積んで大人になってダービーではトップコンディションになるはず」
→継続騎乗

2枠3番ホウオウビスケッツ
皐月賞17着・横山和騎手「心の底から頑張ったと思います。馬具などを工夫したが気持ちの高ぶりを抑え切れず弱点が見えてきた気もします」
→丸田に乗り替わり

2枠4番トップナイフ
皐月賞7着・昆調教師「出負けがこたえた。後手後手になって4角でも外に振られる形になってしまったからね。それでも差は少ないし、これまでの経験をダービーで生かしたい」
→横山典の継続騎乗

3枠5番ソールオリエンス
皐月賞1着・横山武騎手「いい結果を出せて良かった。馬場が特殊だったので外を走らせたかったし、この馬のリズムで運んだ。状態もよく自信を持って乗れました」
→継続騎乗

3枠6番ショウナンバシット
皐月賞5着・M・デムーロ騎手「内枠で脚をタメられたが4角では馬場に脚を取られ、こういう馬場は得意ではない。でも結構いい馬です」
→継続騎乗

4枠7番フリームファクシ
皐月賞9着・レーン騎手「折り合い面を考えると今回はリズムよく運べた。が、勝負どころで仕掛けると馬場の影響を受けていつもの脚を使えなかった」
→吉田隼に乗り替わり

4枠8番メタルスピード
皐月賞4着・津村騎手「いい手応えで直線に向けたが最後の最後で厳しくなった。このローテの中でも頑張ってくれたし、今日の感じなら距離が延びても大丈夫」
→継続騎乗

5枠9番グリューネグリーン
皐月賞11着・石川騎手「やりたい競馬はできたが馬場と位置取りがかみ合わなかった」
→継続騎乗

5枠10番シャザーン
皐月賞6着・岩田望騎手「いい位置で運べたが、結果的にはこの馬の良さを出し切れなかった。それでも差のない走りを見せてくれてどこかで巻き返せる馬です」
→継続騎乗

6枠11番ハーツコンチェルト
青葉賞2着・松山騎手「距離が延びてリズム良く運べた。勝ち馬と同じようなポジションから間を割る根性も見せてくれて成長を感じた。結果だけが悔しい」
→継続騎乗

6枠12番タスティエーラ
皐月賞2着・松山騎手「3角でノメりましたが馬場のいいところに出すと持ち直してよく伸びてくれた。あと少しだっただけに本当に悔しい」
→レーンに乗り替わり

7枠13番シーズンリッチ
毎日杯1着・角田河騎手「トップスピードに入るのが速くて、スタミナもあるのでじりじりと脚を使ってくれます。思い描いた展開となって、いい位置が取れましたし、最後に馬群を割って出られたこの子の勝負根性に感謝したいです」
→戸崎圭に乗り替わり

7枠14番ファントムシーフ
皐月賞3着・ルメール騎手「ペースが速かったので後ろから。ただ、向正面で落鉄。これと馬場の影響で3〜4角はバランスが取りにくくモタれ気味になってしまった。それでも最後は脚を使って能力は示してくれた」
→武豊に乗り替わり

7枠15番ノッキングポイント
毎日杯2着・藤岡佑騎手「スタートを切って勝ち馬と3着の間に入ったけど、跳びが大きいと聞いていたのでひとつ下げて外を回した。最後は来ているんだけど、伸び切れなかった。結果的に張っていっても良かったのかも知れませんね。でもとてもいい馬ですよ」
→北村宏に乗り替わり

8枠16番パクスオトマニカ
プリンシパルS1着・田辺騎手「もともとスタートも上手な馬。出たなりで流れに乗せていこうと思っていました。ペースも緩かったし、脚もたまった状態で直線に向かえた」
→継続騎乗

8枠17番ドゥラエレーデ
ホープフルS1着・ムルザバエフ騎手「レースプランは内に逃げ馬がいたのでそれを見るようにでした。勝った瞬間は分からなかったです。馬は調教に乗った時から全部がいいと思っていました」(※前走UAEダービーのため2走前を参照)
→坂井に乗り替わり

8枠18番サトノグランツ
京都新聞杯1着・川田騎手「この馬のリズムに徹した道中でした。どの馬も伸びていましたが、その中で捕まえてくれた。まだ成長段階で、もっと良くなってくるとは思いますが、ここで賞金を加算し、ダービーへ向かえるのは大きいと思います」
→継続騎乗

著者:東スポ競馬編集部