日本ダービー2023
[GⅠ日本ダービー=2023年5月28日(日曜)3歳、東京競馬場・芝2400メートル]
今年のダービーは関西馬8頭に対し、関東馬が10頭出走する。これは1989年以来、34年ぶりの出来事となる。狙うは2017年のレイデオロ以来となる関東所属馬による戴冠。〝東高西低〟ムードで勢いに乗る関東勢の前日調整をレポートする。
2枠3番ホウオウビスケッツ(牡・奥村武)は午前7時10分に角馬場で約15分間、入念に体をほぐした。奥村武調教師は「丸田騎手になるべく多くコンタクトを取ってもらい、特にテンションが上がることなく調整できました。かなりいい状態でレースに臨めると思います」とデキの良さを強調した。
5枠9番グリューネグリーン(牡・相沢)は午前6時半に坂路を1本登坂(4ハロン64・6―47・9―31・2―15・4秒)。外ラチ沿いを元気いっぱいに駆け抜けた。相沢調教師は「すごくいい状態ですね。前走(の敗因)は雨と内枠がすべてでした。東京は勝っているし、好枠を引いたので下げることはないと思います。好位につけて運びたいですね。今回は言い訳が利かないレースなので、いいところを見せてほしいです」と語った。
2頭出しの久保田厩舎は8枠16番パクスオトマニカ(牡)、7枠13番シーズンリッチ(牡)ともに午前4時半に角馬場に入った。パクスオトマニカはイルーシヴパンサーらとともに乗り運動を行い、シーズンリッチはまず単独で体をほぐした後、他馬と一緒に運動した。久保田調教師は「シーズンリッチは坂路を1本乗ろうと思っていましたが、助手と話をして、いい感じに仕上がっていたので角馬場だけにしました。ここまでプラン通りに調整できたので、あとは無事に運んでスタートを待つだけです。いい天気で楽しみです」と晴れやかな表情で語った。
4枠8番メタルスピード(牡・斎藤誠)は午前8時40分に角馬場入り。体を温めてからBコース(ダート)を1周した。「今日は歩様の確認と、いつもの競馬前と同じ軽いメニューです。皐月賞の時より明らかに状態が上がって、一番いいデキですね。追い切り後の疲れもありません。悔いなくレースに臨めます。ジョッキーが感触をつかんでくれていますし、馬がしっかりして力みが少なくなっているので、距離は大丈夫ではないでしょうか」と相田助手は期待を隠さなかった。
青葉賞組も順調な調整進む

2頭出しの木村厩舎はオーソリティを先頭に、7枠15番ノッキングポイント(牡)、1枠2番スキルヴィング(牡)の3頭で北馬場に現れ、ダートをハッキングで2周。その後、スキルヴィングだけゲートに入れて駐立を確認した。「スキルヴィングは疲れが残ることなく元気ですが、ゲートでソワソワするところが出ているので、毎日練習しています。特に問題はなさそうですね。使って良くなればというイメージでやってきて、その通りに行っています。体も今までよりいいし楽しみです」と木村調教師はキッパリ。
「ノッキングポイントはオーソリティにリズムをつくってもらっていい稽古ができました。バネが効いて、走りの可動域が広くなっていますね。毎日杯(2着)はいいきっかけになったと思います。操縦性のいい馬でレースが楽しみですね」とこちらも好感触だった。
6枠11番のハーツコンチェルト(牡・武井)は午前4時半に角馬場で体をほぐし、坂路を1本(4ハロン63・6―14・8秒)。武井調教師は「活気があっていい動きですね。今までで一番いいデキだと思います。楽しみになってきましたね」と納得の表情を浮かべていた。
6枠12番のタスティエーラ(牡・堀)は午前6時に坂路を1本(4ハロン66・1―16・0秒)。馬場の六分どころを元気いっぱいに駆け上がった。その後、Bコース(ダート)を軽めのキャンターで半周し、大一番の翌日に備えた。
著者:東スポ競馬編集部